今回は、2023年(令和5年)10月4日に行われた第17回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント一次予選、西山朋佳 女流三冠対渡辺和史 六段戦をハイライトでお送りします。
棋譜利用の許可を下さった主催者様に感謝申し上げます(2023年11月7日許諾済み)。
主催:朝日新聞社、日本将棋連盟
先手:西山朋佳 女流三冠
後手:渡辺和史 六段
戦型は先手の西山女流が三間飛車に。
対して渡辺六段は金無双から袖飛車に構えました。
上図は振り飛車がサバキを図ってきたところ。
ここで△5五歩が当然ながら好手でした。
▲同角なら△7八飛成ですし、▲同銀には△7七飛成~△5五角があります。
実戦は▲6七銀と引きましたが、後手がペースを握る形となりました。
上図では△2五角という絶好手がありました。
次の△5八角成が分かっていても受けにくいです。
実戦は△7四竜と引いたため、形勢は難解なものになりました。
上図で▲3九金と寄るのは、△5九飛成で典型的な寄り形で一気に先手負けになってしまいます。
実戦は▲5一竜と踏み込んだのが英断。
後手は受けにまわるよりありませんが、一手一手の形となり西山女流が押し切りました。
将棋盤
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