今回は令和7年1月13日に紫波グリーンホテルにて行われた第44期岩手県最強者戦の決勝トーナメント2回戦の自戦記をお送りします。
先手:O 五段
後手:つなよし

上図以下
△7四歩▲1八香 △2四歩▲1九玉
△2五歩▲2八銀 △4四角▲3八金
△2二飛▲4八金左 △3三桂▲5六歩
△2六歩▲同 歩 △同 飛▲2七歩
△2一飛▲5五歩
戦型は先手四間飛車対ショーダンシステムに。
後手は淡々と駒組みを進めていきましたが、▲5五歩の仕掛けで単純ながら未知の局面に生じました。

上図以下
△1六歩 ▲同 歩 △1七歩▲同 銀
△同角成 ▲同 香 △2五桂▲2八玉
△1七桂成▲同 桂 △1六香▲1八歩
△1七香成▲同 歩 △2三香
上図では△4二金と隙をなくすのが正着。
本譜は先手の攻めが入る前に端攻めを敢行しましたが、この後痛い目にあいます。

上図以下
▲3三桂 △3一飛 ▲4一桂成 △同 玉
▲5四歩 △同銀左 ▲5九香 △5八歩
▲同 香 △5九銀 ▲5四香 △同 銀
▲5八飛 △4八銀成▲同 金
▲3三桂の筋があることは分かっていたのですが、仕掛けてからは手を戻すタイミングがなかったので仕方ありません。
これで劣勢がはっきりしてしまい、逆転も狙いにくい格好となりました。

上図以下
△3五桂 ▲3六銀 △1五桂▲5三銀
△2七桂左成▲3九玉 △4三金▲5四飛
△5二歩 ▲4四飛 △5三歩▲4三飛成
△4二香 ▲2三龍
▲5三銀が詰めろで入っては、辛いどころの騒ぎではありません。
更に▲4四飛が決め手級の一手となりました。

上図以下
△4六歩▲1三角 △3八銀 ▲同 金
△同成桂▲同 玉 △4七歩成▲2九玉
△1一飛▲4三歩 △1三飛 ▲4二歩成
△同 玉▲5四桂
まで97手で先手の勝ち
△4六歩はせめてもの反撃ですが、先手の速度計算が正確でした。
結局、仕掛け以降は有利になった局面がなく、完敗でした。
本大会はベスト16に。
ただし、これでこの大会は終わりではなく、上位進出者による岩手王座戦の代表決定戦にまわります。

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