上図は▲３四歩に代えて▲１六歩として力をためたところ。
相手に手を渡す高等戦術です。
▲１六歩以下
△４二金▲３四歩△同銀▲３五歩
△４三銀
△４二金は３筋の攻めに備えて定跡。
先手としては早い攻めがないので▲３五歩と自重するよりなさそうです。
△４三銀以下
▲１五歩△同歩▲同香△同香
▲２四歩△同歩▲１五銀
▲１五歩は加藤一二三先生が何局か採用している手。
代えて▲３六飛なども有力です。
▲１五銀以下
△１二飛▲１四歩△３三金▲２七香
△８四香▲６六角△３六歩(結果図)
△１二飛とまわってから△３三金が好手順で、▲３四香の田楽刺しを消しています。
△８四香は振り飛車頻出の筋で、これも好打。
結果図は軽い振り飛車の良さが出た格好。
先手が歩成りを受けてくれば△１六歩と更に揺さぶります。
