上図は▲８五飛と変化したところ。
実戦例はありませんが、ＡＩが有力視する変化となります。
▲８五飛以下
△６四歩▲８二歩 △６二銀 ▲５三桂成
△同 銀▲８一歩成
▲８一歩成以下
△７六桂 ▲同 金 △同 角 ▲８二飛成
△７二金打▲８六龍 △８七歩 ▲１一角成
△７九飛成
後手は△７六桂から持ち駒を駆使して△７九飛成を実現。
先手の凌ぎと後手の攻めという構図になっていきます。
△７九飛成以下
▲７七龍 △７八銀 ▲５九桂 △２二銀
▲４八玉 △６七角成▲同 桂 △１一銀
▲７七竜は大駒２枚を使ったアクロバティックな受け。
△２二銀に先手が馬を逃げるのは、△６七銀成が王手竜取りになってしまいます。
よって、勢い馬と角を刺し違えることになります。
△１一銀以下
▲５五桂 △５四銀▲５六香 △５三歩
▲３八銀 △６八角▲７四龍 △６七銀成
▲７二龍 △同 金▲８五角 △７四飛
▲６七角
▲５五桂は気持ちのいい活用ですが、▲３八銀と手を戻さなければならないようでは先手が辛い。
△６八角～△６七銀成が絶好で、▲７二竜～▲８五角と凌ぐよりありません。
▲６七角以下
△９五角成▲６九歩 △同 龍▲５八銀
△９九龍 ▲８五金 △６五香▲７四金
△６七香成▲同 銀 △５九角▲３九玉
△６八角成▲２五飛
▲６九歩は手筋の受けですが、以下は▲８五金や△６五香とアクロバットな手順が続きます。
▲２五飛以下
△２四歩 ▲４三桂成 △同 銀▲９五飛
△６七馬 ▲１六角 △４四桂(結果図)
先手は▲９五飛と馬を素抜くことができましたが、△６七馬が次に△２六桂をみて厳しい一着。
▲１六角と攻防に利かしますが、△４四桂と進んだ結果図は後手優勢。
次に△５七馬や△４八銀！(取れば△３六桂から詰み)があり、先手は次の一手が難しいです。
