今回は、2022年(令和4年)10月25日に行われた第16回朝日杯将棋オープン戦二次予選、出口若武六段対山崎隆之八段戦をハイライトでお送りします。
棋譜利用の許可を下さった主催者様に感謝申し上げます。
主催:朝日新聞社、日本将棋連盟
先手:出口若武六段
後手:山崎隆之八段
戦型は相掛かりに。
先手のひねり飛車模様に対し、△7一金と8二の地点を補強するのが形にとらわれない山崎八段らしい構想です。
先手が1筋を絡めながら仕掛けていき上図。
▲4四銀くらいにみえましたが、▲3六銀が意表を突く好手。
△3六同歩は▲2四角と角を素抜けますので、この銀は取れず先手がリードを奪いました。
先手優勢で進んでいましたが、▲5四歩を手抜いて△1三香が受けに自信がなければ指せない手。
玉頭から迫られるのは覚悟しなければなりませんが、うまく立ち回って徐々に後手ペースとなっていきます。
上図では▲1三角成が最善だったようですが、本譜は▲2一飛から厳しく迫ります。
しかし、△2四香と角を取って次の△3五角が存外厳しく、以降も難しい攻防が続きましたが山崎八段の逆転勝ちとなりました。
将棋盤
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