今回は、2022年(令和４年)８月12日に行われた第16回朝日杯将棋オープン戦一次予選12ブロック、有森浩三 八段ー黒田尭之 五段戦をハイライトでお送りします。
棋譜利用の許可を下さった主催者様に感謝申し上げます(2023年１月18日許諾済)。
主催：朝日新聞社、日本将棋連盟
先手：有森浩三 八段
後手：黒田尭之 五段
有森八段は前局で里見香奈女流五冠を相手に切れ味鋭い攻めを炸裂させて勝利しています。
【ハイライト】第16回朝日杯将棋オープン戦一次予選有森ー里見 | つなよしのボードゲーム研究所 (tsunayosi.com)
本局は互いに三枚穴熊に囲うじっくりとした立ち上がりに。
上図から▲７二歩と打ちましたが、後手が歩切れなのに着目して▲７三歩も有力でした。
上図は△６一飛と５一から一つ飛車を寄ったところ。
桂馬も角も浮いているため困ったかに見えましたが、▲４四角～▲５三歩成がうまい切り返しでした。
受けずに駒をさばく発想は、振り飛車党らしい指しまわしに感じます。
先手が好調な手順を続けていましたが、▲７二飛成が疑問手。
△６三角が竜桂両取りとなり、後手も楽しみが出てきました。
対して▲６二飛と一つ寄りましたが、△３八竜～△５四角が当然ながら好手順。
この数手で後手に形勢が傾きました。
先手はなんとか凌ごうと金駒を埋めて耐えようとしますが、△３六角～△４九銀がお返しの角切りで好手順。
この攻めが見た目以上に受けにくく、以降も着実寄せていった黒田五段の勝利となりました。
将棋盤
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