今回は、第45回朝日アマ名人戦岩手県予選・決勝トーナメント1回戦の自戦記をお送りします。
予選リーグは2連勝で幸先よく突破。
予選通過者14名、シード選手2名の計16名で決勝トーナメントが行われました。
先手:つなよし
後手:S々木 五段
初手から以下
▲4八銀 △8四歩 ▲7八金 △8五歩
▲2六歩 △3二金 ▲2五歩 △1四歩
▲9六歩 △7二銀 ▲5六歩 △7四歩
上図以下
▲7六歩 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛
▲8七歩 △7六飛 ▲5七銀 △7五飛
▲5五歩 △8五飛 ▲5六銀 △6四歩
▲6九玉 △6三銀 ▲6八銀 △5二玉
▲7九玉 △6二金 ▲6六角 △7三桂
▲5七角 △4二銀 ▲6六歩 △3四歩
▲2四歩 △同 歩 ▲同 角 △2三歩
▲4六角
▲7六歩はこの一手から思っていましたが、▲5七銀と△7五歩を牽制する指し方もあったようです。
△7六飛と横歩取りにこられて力戦に。
▲5七銀では▲6六角を本線に読んでいましたが、△8六歩と合わせられた時にどう指せばいいか分かりませんでした。
▲5五歩で相手は▲9七角を気にしていたようですが、△4二銀くらいで面白くないと思いました。
実戦は動く手順を見送って持久戦に。
しかし、これでは作戦負けのようです。
上図以下
△5四歩 ▲7七桂 △8一飛▲5四歩
△6六角 ▲5五銀 △同 角▲同 角
△3三桂 ▲1八角
△5四歩と積極的に後手から動いてきました。
△6六角は▲5五銀が好便となるため意外でしたが、「これでダメなら仕掛けたのがよくない」と相手は局後話されていました。
角銀交換となり手ごたえを感じていましたが、実際のところは先手はまだ不利のようです。
本譜は▲1八角の遠見の角に命運を託しました。
上図以下
△4五銀▲3三角成 △同 金 ▲4五角
△7六角▲5三銀 △同 銀 ▲同歩成
△同 玉▲6七角 △同角成 ▲同 銀
△4四歩
△4五銀では△7六銀と攻勢を取られていたら応手に困っていました。
本譜は▲3三角成が好手で、「これでおかしくした」と相手は局後に声を漏らしていました。
△7六角は広範囲に利いた鋭い一手でしたが、▲5三銀と5筋の拠点を生かしてから
上図以下
▲5五歩 △5七角 ▲6八歩 △8六歩
▲同 歩 △8七歩 ▲同 金 △6五桂
▲5四銀 △同 銀 ▲同 歩 △同 玉
▲5五歩とじっと拠点を作ったのが個人的に最も印象に残った一着。
△5七角は読みの本線に入れていた手で、事前に▲6八歩と節約して攻めに専念することに決めていました。
△6五桂と攻勢をとってきましたが、こちらも負けじと応じて後手玉を中段へと引きずり出します。
上図以下
▲1八角 △4五歩 ▲6五桂 △同 歩
▲5八飛 △5六歩 ▲同 銀 △6六桂 ▲1八角は本局2度目の遠見の角でしたが、単に▲5八飛とまわったほうがよかったかもしれません。後手は角取りがかかっているのを放置して△6六桂と最後の勝負に出てきました。
上図以下
▲5七飛 △7八銀 ▲8八玉 △8七銀成
▲同 飛 △7六銀 ▲4五角 △5三玉
▲8一角成 △8七銀成 ▲同 玉 △8九飛
▲8八銀 △7八金 ▲3一角 △4二歩
▲4五桂 △5二玉 ▲5三銀 △同 金
▲8二飛 △6二銀 ▲5三桂成 △同 玉
▲6二飛成 △同 玉 ▲6三銀 △5三玉
▲5四金
まで113手で先手の勝ち
▲5七飛は最善ではなかったようですが、自分なりに読みを入れた一手。
▲8七同飛と取れるのが大きく、頓死筋をまぬがれています。
以降は後手がゲタを預けた格好となり、こちらが詰ますことができるかどうかという将棋に。
詰み手順はいくつかあったようですが、なかなか読みきることができず一手一手を時間いっぱい使ってなんとか勝ちへつなげることができました。
今年自己ベストタイとなるベスト8に駒を進めることができました。
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