【自戦記】岩手王座戦将棋大会中央地区予選

今回は、令和4年9月19日に行われた第66期岩手王座戦将棋大会中央地区予選を振り返ります。
県独自の大会ですが、60年以上行われている歴史ある大会です。

私が参加した中央地区予選は38名が参加。
全5回戦たたかい、上位6名が翌年3月に行われる県大会の代表権を得ることができます。

ここからは、私の初戦となった対局の自戦記を書いていきます。

先手:カワムラ三段
後手:つなよし

初手から以下
▲2六歩 △3二金 ▲2五歩 △6二銀
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △2三歩
▲2八飛 △5四歩 ▲3八銀 △3四歩
▲2七銀


先手のカワムラ三段は県大会優勝経験もある実力者。
駒の損得を重視する居飛車党です。

戦型は先手が棒銀を繰り出していき、早速得を求めてきました。

上図以下
△4四角 ▲7六歩 △5三銀 ▲3六銀
△3三桂 ▲4六歩 △6四銀 ▲4七銀
△4二銀 ▲3六歩

△4四角と角を上がっておいて△3三桂と跳ねたのがちょっとした工夫。

▲4六歩には△6四銀と攻め味を作りながら角の退路を空けておきます。

上図以下
△6五銀 ▲7五歩 △5五歩 ▲5八飛
△5二飛 ▲7八金 △5三角 ▲6六歩
△5四銀 ▲6八銀 △4四歩 ▲6七銀
△4三銀上▲7六銀

△6五銀と歩をかすめ取りにいきましたが、歩損を嫌う先手は▲7五歩とかわしてきました。

△5三角はちょっとした揺さぶりで、歩が浮いているからと▲5五角と指すのは△2六角と飛び出すのが絶好となります。

後手も歩が取れるからとすぐ△7五歩と取るのは▲3五歩が受けにくいので、△4四歩から緩和しました。

上図以下
△4五歩 ▲同 歩 △3五歩 ▲同 歩
△同 角 ▲6七金 △4五銀 ▲4八金
△4六歩 ▲3八銀 △3六銀 ▲6五歩

後手はこれ以上陣形を整えてもプラスになるか微妙なところなので、△4五歩から仕掛けていきました。
対する先手としては▲6九玉と居玉を解消するのは価値の高い手で有力でした。

本譜は△3五同角からの一連の攻めが妙に受けにくく、優勢を意識しました。

上図以下
△4五桂  ▲6四歩 △同 歩 ▲3七歩
△4七歩成 ▲同 金 △同銀成 ▲同 銀
△4六歩  ▲3六銀

上図でいきなり△4七歩成も考えましたが、先手から有効な手がないとみて△4五桂と力をためました。
代えて△3七歩とたたき、▲同桂には△2六角と攻める順も有力だったようです。

▲6四歩は読んでいなかった手で、少し動揺しました。
こうした悪いながらも嫌味をつける指しかたは参考になりますね。

▲3七歩と催促されては△4七歩成から踏み込むよりありません。
▲4七同金は軽視していた手で、銀を残すことにより▲3六銀とかわす手を用意しています。
後手は引くに引けない局面なので、更にアクセルを踏むよりありません。

上図以下
△5六歩  ▲6三銀 △5三飛 ▲5六金
△4七歩成 ▲3五銀 △5八と ▲同 玉
△5六飛  ▲同 歩 △5七金 ▲6九玉
△6八金打

まで72手で後手勝ち

△5六歩と中央突破を図ったのが勝着。

▲5六同歩には△5七歩から攻めが続きます。

▲6三銀とあけておいた空間に銀を打ってきましたが、△5三飛と冷静に受けておけば問題ありません。
△4七歩成に▲3五銀と読んでないほうへ変化してきましたが、△5六飛まで入ればあとは一手一手。
以下は相手がいさぎよく指して簡単な詰みとなりました。

初戦で幸先のいいスタートを切ることができましたが、ここから3連敗してしまい代表争いにからむことすら叶いませんでした。

またがんばります。

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