上図は△２二玉と変化したところ。
△２二角と引くスペースはなくなっていますが、飛車先からの攻めに玉で厚く備えています。
△２二玉以下
▲４五歩△同歩▲３五歩△同歩
▲４五銀△４四歩▲３四歩
４筋→３筋と突き捨てて開戦するのは前回と同様。
ただし、△２二玉型には桂馬を跳ねていくよりも▲４五銀と銀を進出するほうが有力。
▲３四歩に対して△２二角と引けないのが後手の形の欠点となります。
▲３四歩以下
△４五歩▲３三歩成△同桂▲４五桂
△同桂▲４六歩
△４五歩で△４二角なら▲５四歩が絶好。
角のライン攻めが受けにくいです。
▲４五桂は一時的に駒損になりますが、▲４六歩と桂馬の回収を図りつつ将来▲５四歩と角道を通す手を楽しみにしています。
▲４六歩以下
△８四桂▲５四歩△４四歩▲４五歩
７六桂▲６六角△６五歩▲５五角
△６四銀打▲４四歩△５五銀▲４三歩成
△同金右▲５三歩成△同金
後手は適当な受けがないので△８四桂と攻めあいに持ち込んでくることが想定されます。
先手は▲５四歩～▲４五歩と気持ちのいい攻めが続きます。
▲６六角で▲７七角は、
△６八桂成▲同玉△７六銀
のような手が気になります。
△６四銀打に対して▲４四歩とアクセルを踏むのもそうした背景があります。
△５三同金以下
▲５一角△６四角▲２四歩△同歩
▲３四桂△３一玉▲３三歩
▲５一角では▲７一角もありますが、△５二飛▲４一銀の時手抜かれるのが気になります。
本譜▲５一角は、▲７三角成と▲３四桂をみて厳しい一着。
結果図は後手受けに窮しており、先手勝勢です。
