今回は、変態vs王道棋戦2 第13戦の観戦記をお送りします。
あんぱん三段は本局に勝てば如月モコナ１級(現初段)の記録を塗り替える７連勝となる大きな一戦。
変態戦法チームからは「角交換三間飛車」使いが舞台に立ちました。
先手：あんぱん 三段(王道戦法チーム八将)
後手：asa2yoru 二段(変態戦法チーム八将・指定戦法角交換三間飛車)
初手から以下
▲７六歩 △３四歩 ▲２六歩 △３二飛
▲６八玉 △４二金 ▲７八玉 △６二玉
▲４八銀 △７二玉 ▲２五歩 △９四歩
▲９六歩 △５四歩 ▲４六歩 △６二銀
▲４七銀 △５一金 ▲３八金 △８八角成
▲同 玉
一路ずらした美濃囲いが後手の趣向。
バランス重視の構えで、先手もうかつには踏み込みにくいところです。
上図以下
△７四歩 ▲７八銀 △７三銀▲８六歩
△４四歩 ▲８七銀 △２二飛▲７八金
△３三桂 ▲３六歩 △２一飛▲３七桂
△３二銀 ▲２九飛 △４三銀 ▲７七桂
△６二金 ▲４八金
△７三銀は美濃の形を崩してしまいますが、隙が少ない陣形という方針に変わりはありません。
先手も▲２九飛・▲４八金の好形で戦機を待ちます。
上図以下
△８二銀▲１六歩 △１四歩 ▲５六銀
△３二金▲６六歩 △５一飛 ▲６七銀
△８四歩▲６五歩 △５五歩 ▲２四歩
△同 歩▲同 飛 △３五歩 ▲２六飛
△８二銀は桂馬を跳ねる余地を作っていますが、▲５六銀をみて△３二金～△５一飛と動きをみせました。
先手が２筋の歩交換したところで△３五歩と桂頭に働きかけ、本格的な戦いに突入です。
上図以下
△３四銀▲２一角 △４三銀 ▲３二角成
△同 銀▲２二飛成 △２三角 ▲４二金
△３四銀では△３六歩～△２七角と馬を作るのも有力でした。
また、△４三銀では△３一金と角を詰まし、先手がどう指してくるか態度を聞いてみたいところでした。
本譜は先手の強襲がハマった格好でしたが、▲４二金では▲２四歩が優りました。
後手は巻き返しのチャンスを迎えていました。
上図以下
△７一飛 ▲３二金 △６七角成 ▲同 金
△３六歩 ▲３三金 △３一銀 ▲１一龍
△３七歩成▲同 金 △５六歩 ▲同 歩
△５五歩 ▲同 歩 △３二歩 ▲５四桂
△５二金
△７一飛は逸機。
△２一飛とぶつけていればいい勝負となっていました。
本譜は確実に駒得を重ねられるのが大きく、先手が優勢となりました。
上図以下
▲５三香 △同 金 ▲６二銀 △５四金
▲７一銀成 △同 銀 ▲３一龍 △５三角
▲５四歩 △３一角 ▲５二飛 △６二銀打
▲３二飛成 △４八飛 ▲７八金 △５五桂
▲５七金 △５六香 ▲同 金 △６七桂成
▲５三香～▲６二銀の腹銀が寄せのお手本のような攻め。
▲５四歩では▲６一角から詰みが生じていましたが(△８二玉には▲８三銀、△７三玉には▲８五桂)、冷静に立て直したところに先手の底力をみました。
上図以下
▲３一龍 △５一桂 ▲５三歩成 △７八成桂
▲同 銀 △６七金 ▲６一角 △８二玉
▲８三銀 △７三玉 ▲７四銀成 △同 玉
▲７五香
まで113手で先手の勝ち
先手は斬りあい辞さずで踏み込んだのが英断。
▲６一角と放り込んだのが勝着で、△同玉には▲８三角から手数は長いですが詰みが生じています。
本譜も詰み筋に入っており、先手勝ちに。
驚異の７連勝で王道戦法チームが初めてリードしました！
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