今回は、変態vs王道棋戦2 第17戦の観戦記をお送りします。
前局は変態戦法チームの勝利。
本局も制すれば再びタイに戻ることになります。
先手：JANUS 三段(王道戦法チーム六将)
後手：たらこ 四段(変態戦法チーム五将・指定戦法初手５八玉戦法)
初手から以下
▲５六歩 △５二玉 ▲５八飛 △７二金
▲５五歩 △３二金 ▲９六歩 △６二銀
▲９七角 △１四歩 ▲４八銀 △８四歩
▲４六歩 △９四歩 ▲５四歩 △同 歩
▲同 飛 △５三歩 ▲５六飛 △７四歩
▲４七銀
戦型は後手の中住まいに対し、先手は端角中飛車を採用。
居玉のまま▲４七銀は珍しい動きで、力戦の色が濃くなっていきます。
上図以下
△７三金 ▲６八銀 △４二銀▲５七銀
△６四歩 ▲４五歩 △６三銀▲１六歩
△８五歩 ▲３六歩 △３四歩▲３五歩
△同 歩 ▲４六銀左
△７三金は力強い駒運び。
△６四歩と先手の角のラインを止めてがっちりガードします。
ならばと先手は左銀も繰り出し、右辺からの打開を図りました。
上図以下
△５四銀 ▲３五銀 △４五銀 ▲２六飛
△１三角 ▲４六歩 △３五角 ▲４五歩
△５七角成▲４八金 △３五馬 ▲３六飛
△同 馬 ▲同 銀 △３九飛 ▲６八玉
△３六飛成
△５四銀はうまい切り返し。
▲３五銀と強気で応じましたが、△１三角が先手のお株を奪う妙角でした。
本譜はキレイな王手銀取りがかかり、後手優勢になりました。
上図以下
▲３七桂 △９五歩 ▲４四歩 △９六歩
▲７九角 △４七銀 ▲４三歩成 △同 金
▲４四歩 △３四金 ▲４三銀 △６二玉
▲４四歩のコビン攻めはいい粘りで、▲２五角を視野に入れています。
▲４三銀 に△６二玉は私としては意外な一手。
気合い上取る一手に思いましたが、こうしたドライな指し方は実戦的かもしれません。
上図以下
▲４七金 △同 龍 ▲５八銀 △３七龍
▲４二銀成 △５六桂 ▲７八玉 △８六歩
▲同 歩 △９七歩成 ▲同 角 △９六銀
△５六桂は先手玉を安全地帯に逃げ込まれるようですが、縦から押しつぶそうという構想。
端が取りこまれていたのも生かして厳しく攻めたてていきます。
上図以下
▲４三角 △８七金 ▲同角成 △同銀成
▲同 玉 △９六角 ▲８八玉 △６九角成
▲同 銀 △３八龍 ▲５八歩 △８七歩
▲同 玉 △８五歩
▲４三角は決死の受け。
対して△８七金から清算したのは少しもったいなかったかもしれません。
本譜はたらこ四段に錯覚があったようで、形勢は難しいものとなっています。
上図以下
▲５一銀 △６三玉▲８五歩 △９七香成
▲同 香 △８六歩▲９六玉 △９四金
▲３一角 △８五金
まで100手で後手の勝ち
上図では▲４三角と再度攻防に角を据えればこれからの将棋でした。
△８六歩には▲同角ですし、△９七香成なら▲同玉です。
△９四金では△９五歩なら手数は長いですが詰み手順に入っていました。
▲３一角がタップミスであっけない幕切れとなりましたが、受けに働く手を指せていれば勝負はまだ長引いていたと思います。
これにより変態戦法チームが勝利し、再び横並び。
次戦はついに私の出番です。
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