今回は、変態vs王道戦法棋戦3 第12戦の観戦記をお送りします。
本局は「筋違い角」使いの登場です。
先手:suimoku 三段(王道戦法チーム七将)
後手:まじくり 四段(変態戦法チーム四将)
初手から以下
▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8八角成
▲同 銀 △6五角 ▲5八金右 △7六角
▲7八金 △4四歩 ▲4八銀 △2二銀
▲4六歩 △4二飛 ▲4七銀
戦型は後手が筋違い角四間飛車を採用。
先手は腰掛銀模様で対抗します。
上図以下
△7二金▲2五歩 △3三銀 ▲5六銀
△6二銀▲1六歩 △6一玉 ▲3六歩
△7一玉▲7七銀 △3二角 ▲6六銀
△8二玉▲9六歩 △9四歩
△7二金から囲っていったのは後手のちょっとした趣向。
先手は6筋位取りで対抗するのも有力でしたが、▲6六銀と二枚銀を繰り出しました。
上図以下
▲3八飛 △4三角▲4五歩 △同 歩
▲4八飛 △3二角 ▲4五銀 △4四歩
▲5六銀
▲3八飛~▲4八飛は独特な動き。
後手も先手に合わせて△4三角~△3二角とし、一歩交換に留まりました。
上図以下
△5四角▲4七金 △3五歩 ▲5五銀左
△3六角▲同 金 △同 歩 ▲4七銀
△4五歩▲3六銀 △4六金
△3六角は力強いサバキと感じていましたが、
「飛車先が通っていると錯覚したものでした。。。」
とまじくり四段は振り返っています。
また、
「角金交換のあたりはこちら不利でした。 金でもたれて、固めて待っている感じでした」
との感想も述べられていました。
上図以下
▲4三歩 △同 飛▲6一角 △4二飛
▲4三歩 △3二飛▲4六銀 △同 歩
▲同 飛 △7一金▲4二歩成 △同 銀
▲6五角 △6一金▲3二角成 △同 金
▲6一角と角を打ち込んで、この角が生きるかどうかという展開に。
際どい局面が続いたところで、▲6五角が失着と言われても仕方のない一手でした。
「完璧に錯覚してました 頭の中でなんでか61手目歩成同銀でなぜか飛車が浮いてるんやと思って角手拍子で打ってしまってやらかしました」
とsuimoku三段も局後に語られています。
上図以下
▲4一飛 △5二銀▲2一飛成 △3一金
▲2三龍 △5五角▲8六飛 △9九角成
▲3四龍 △7二金▲7七桂 △6四角
▲7四歩 △8六角▲7三歩成 △同 銀
▲8六歩 △3九飛▲4九歩 △2九飛成
▲8五桂
後手は大きく駒得したため相手の攻めの面倒をみる方針へシフト。
しかし、▲7四歩がコビンを攻めて実戦的。
「龍を追い返して良くなったと思いましたが、桂馬で銀を剥がされたあたりは何があってもおかしくありませんでした」
とまじくり四段も話されていました。
上図以下
△4四香▲7三桂成 △同 金 ▲4五銀
△4八歩▲同 玉 △4五香 ▲同 龍
△4七歩▲同 龍 △3五桂 ▲4五龍
△4七銀 ▲3七玉△3八龍 ▲2六玉
△2七桂成
まで104手で後手の勝ち
△4四香が底歩を逆用した厳しい攻め。
▲4五銀とブロックしましたが、今度は△4八歩と歩を合わせたのが激痛です。
以降も緩みのなく寄せていき、変態戦法チーム久々の勝利となりました。
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