対四間飛車・斜め棒銀の攻防①

今回から後手四間飛車対斜め棒銀をみていきます。


斜め棒銀は左銀を7九→6八→5七→4六と斜めにどんどん上がっていくことからこう呼ばれています。
平成初期を中心に盛んに指され、歴史のある戦型です。

上図はシンプルに攻めの姿勢をみせたところ。

代えて▲6八金上と指してから攻めていくのも考えられます。

上図以下
△5四歩▲3五歩△3二飛▲3四歩
△同銀▲3八飛


△5四歩は▲5五銀の消しや△5五歩と突き捨てて底歩や5七へのタタキを用意できたりと大きな手。

△3二飛は戦いの起こった筋に飛車を振る、振り飛車の基本的な手です。

▲3八飛では2筋の歩を突き捨ててから飛車を回ったり▲3五歩や▲3六歩も考えられます。
それぞれ別投稿で掘り下げていきます。

上図では△4五歩が有力です。

△4五歩以下
▲3三角成△同飛▲8八角△4六歩
▲3三角成△同桂▲3四飛△4三金

ここで▲3九飛だと△2八角があります。

△4三金以下
▲3六飛△4四角▲4一飛△5二銀
▲1一飛成△2七角▲3七飛△4五角成
▲7七銀


△4四角は攻防の手で急所。

▲4一飛は豊川孝弘先生が2016年に順位戦で複数局採用しており、斜め棒銀の歴史の中では比較的新しい手。
代えて▲7七銀もありますが、本譜の変化と合流することになりそうです。

△5二銀では8八角も実戦例があり有力ですが、▲6六銀と素朴に受けておいて難解とみます。

上図では△4七歩成も有力ですが、ここでは△2五桂と飛車竜両取りをかける変化をみていきます。

△2五桂以下
▲6一竜△同銀左▲3二飛成△3四馬
▲4五歩△3三金▲4二竜△6二角(結果図)

結果図は後手優勢。

先手はこれ以上の攻めが見込めませんが、後手は飛車を打ちおろせば自然と手になります。

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