【19路研究】秀策のコスミ

テーマ図

黒3のコスミは「秀策のコスミ」とも呼ばれており従来から親しまれておりましたが、AIの登場以降現代定石としても認知されています。

白は続けて打つならAが最も多く次いでB、Cが考えられるところ。
手抜きで足早に打つのも現代的です。

変化A(二間ビラキ)

白4の二間ビラキに対して続けて黒が打つなら5が有力。

黒5で代えてAなら、白はB等と展開するところ。
白Cと立つのは白4の幅が二間なのが面白くないところ。
また、逆に黒Cと連打されても隅の味は変わりありませんので白は悔しくありません。

白は続けて打つなら白8が有力。

黒9では手抜きも考えられますが、継続するなら黒19までが相場となります。

白8で手抜きなら、黒9から追及する手が生じます。

白20で21なら、黒21で攻め合いは黒が制します。

黒23で手抜きの場合、白24から追及する手が生じます。

黒27で31も、白28から本手順に合流する公算が高いです。

黒33でAも本譜が有効。
シチョウ関係が絡みますが、白40まで白良しの形となります。

黒23と受けるのが本手。

白24は一例ですがAの追及をみています。
黒は手抜きも考えられますが、25と打つのがまた本手で一段落です。

変化B(三間ビラキ)

三間にひらいてきたなら黒は時期をみて5と打ち込むのが有力。

黒9ではAと利かすのも有力です。

白12まで一段落。
12を手抜いてしまうと、黒Bから追及されるのが気持ち悪いです。

変化C(ケイマビラキ)

白4とケイマにひらいたなら、黒5のツメは気をつけなければなりません。

白6はひねった打ち方ですが、AのカケやBやCの打ち込みをみて有力な手となります。
黒も一方を受けておいて一局となります。

白の手抜き

白がヒラキを打たずに手抜きした場合、黒5のツメが有力。
白6では更に手抜きも有力なので後述します。

黒7は白からA~Bと生き形を作られるのを阻止したもの。
白8はデギリは怖くないとみて黒に働きかけた手。
黒も挑発に乗らずに9のトビが無難。

以下白10ではCと穏やかに打つかDと調子を求めるかを選ぶことになります。

もし黒がデギリを決行してきたらどうなるか。

白12カケが好手で、黒が暴れてきても白26まで黒2子を飲み込みつつ上辺を地にした白に分があるワカレとなります。

白が更に手を抜いて黒7とカケられた場合、白は8から調子を求めることになります。

黒11では12も考えられるため後述します。

白14ではAとBが有力。
順にみていきましょう。

白14サガリは内側で生きようという手。
外側の状況にもよりますが、生きることは可能です。

黒17では生きられると分かっていれば打たずに放っておくのが実戦的でしょう。
白26まで、Aの二眼生きとBの3子取りからの脱出をみて生き形です。

白14のツケコシは軽く捨てて調子を求めた手。
黒17ではAも考えられます。

本譜は黒がずいぶん手厚いようなのですが、AIは白28まで利かして大場に打てば十分打てるとみています。

黒17と応じてきた場合、白は当然18から追及していきます。

白28までいいワカレですが、白20でAと変化する余地があるため黒は場合の手とみていたほうがいいでしょう。

黒11は白に眼形を作らせない強い打ち方。
白14ではAが自然にみえますが、黒Bが厳しい追及で白困ってしまいます。

黒15ではCと封鎖するかDと分断するかの2つの打ち方があります。

黒15と封鎖してきたなら、白は内側で生きることが可能となります。

白24まで、AとBの見合いで生き形です。

黒15には白16から単純に脱出していきます。
隅の白3子は飲み込まれてしまいましたが、味残りではあるためこれで一局です。

黒19ではA~Dの整形することになり、いずれもいいワカレでしょう。

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