【自戦記】第66期将棋岩手王座決定戦・2回戦

今回は、第66期将棋岩手王座決定戦・2回戦の自戦記をお送りします。

岩手王座決定戦は各地区予選を通過した代表者による県大会。
32枠から1名が辞退、1名が欠席し、30名によるトーナメント戦となりました。
私は3年連続で出場されていただいております。
【自戦記】第65期岩手王座決定戦1回戦

1回戦は若手有望株に逆転勝ち(主催紙に棋譜が掲載される予定のため、本ブログでは詳細を省きます)。
勢いそのままに2回戦も勝ちたいところです。


先手:つなよし
後手:S原 四段

初手から以下
▲4八銀 △3四歩▲9六歩 △9四歩
▲5六歩 △4二銀▲5七銀 △5四歩
▲2六歩 △4四歩▲2五歩 △3三角
▲7六歩 △4三銀▲3六歩 △3二金
▲7八金 △6二銀▲6八銀上 △5三銀
▲6九玉 △4二飛 ▲4六歩 △7二金
▲5八金 △4一飛 ▲7九玉 △5二玉


S原四段とは昨年末にも対局しており、その時は勝たせていただいています。
【自戦記】第45回朝日アマ名人戦岩手県予選・予選リーグ1戦目

その時は相手が右玉に囲ってきましたが、本局は雁木の構え。
普通の相居飛車にしてくるのかと思いきや、△4二飛と力戦に持ち込んできました。

上図以下
▲6六歩 △6四歩▲6七銀 △7四歩
▲7七角 △5一角▲5九角 △3三桂
▲2六角 △6二角▲3七桂 △6三金
▲4七金 △7三桂▲6八銀 △2一飛


上図では▲3七桂とし、△6二銀なら▲4七金で通常の雁木を攻める形で進めるのも有力だったようです。

本譜は三手角へ展開し、じっくり腰を据えて戦う方針をとりました。

上図以下
▲3五歩  △2五桂 ▲同 桂 △2四歩
▲1三桂成 △同 香 ▲3四歩 △同 銀
▲4八角  △2五歩


次に△2四歩と無条件に突かれてはたまらないので▲3五歩はこの一手。

相手は△3五同歩も考えたとのことでしたが、右金が上がるスペースができるのを嫌って本譜を採用したとのことでした。

上図以下
▲9五歩 △同 歩▲9二歩 △同 香
▲9三歩 △同 香▲6五歩 △9一飛
▲6四歩 △同 銀


方針が難しい中盤戦。
上図では▲4五歩と突いて▲5七角をみるのが有力だったようです。

本譜は▲9五歩と端に狙いをつけましたが△9一飛の転回が味がよく、形勢を損ねてしまいました。

上図以下
▲7七桂 △6五歩▲8五桂打 △同 桂
▲同 桂 △8四歩 ▲9三桂成 △同 飛
▲9八香打 △9一飛 ▲3五歩 △同 銀
▲2五飛 △4五歩


▲7七桂は早くも勝負手でしたが、シンプルに受けられて形勢の溝はなかなか埋まりません。

しかし、△3五同銀△4五歩が危険な受けで、ここでは先手に好機が訪れていました。

上図以下
▲5七銀 △2四歩▲2九飛 △3四桂
▲4五歩 △4六歩▲同 銀 △同 桂
▲同 金 △6六桂▲同 銀 △同 歩
▲同 角 △6五歩▲4四桂


上図では▲3三歩と勝負する順がありました。
△2四歩には▲3五飛~▲3二歩成と二枚替えに進め、これならいい勝負に持ち直していたようです。

本譜は▲5七銀としたのが敗着。
すかさず△2四歩と押さえられてしまいました。

劣勢は感じながらも▲4四桂でもう一勝負と思っていましたが、

上図以下
△4四同角▲同 角 △同 銀▲同 歩
△6六桂 ▲6八金 △7八銀▲同 金
△同桂成 ▲同 玉 △6六桂▲7七玉
△5七角 ▲4三銀 △6二玉▲6九銀
△6八銀 ▲8六玉 △8五金▲9七玉
△7九銀不成

まで114手で後手の勝ち

△4四同角からさっぱりと清算してから△6六桂が明快な勝ち手順。
以降も一手一手のため差は縮まらず、押し切られました。

本棋戦はこれで3年連続2回戦敗退。
来期こそはもっと上へ行けるよう精進します。
のびしろしかない。

将棋盤

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