上図は△３六歩と変化したところ。
桂馬が浮いているので違和感のある手ですが、狙いを秘めています。
△３六歩以下
▲４五銀△３七歩成▲同桂△１五角
先手としては▲４五銀と気合いで取りたいところ。
対して△１五角の端角が後手の狙い。
△３七角成をみせつつ３三の地点を補強しています。
△１五角以下
▲８八桂△３七角成▲７六桂△２八馬
▲３三歩成△２七馬▲３二と△４九馬
▲３一と△３八飛
先手は受けても△３六歩で苦しいので、▲８八桂と攻め合います。
△３七角成で△７五飛なら、飛車の横利きがズレているので前述した△３六歩がなくなっているので受けにまわって十分。
△２七馬で△３三同金なら、▲４一飛でかえって攻めがはやくなります。
本譜は壮絶な殴り合い。
どちらが先に倒れるか…
△３八飛以下
▲８九玉△７五桂▲６五飛△６七桂不成
▲６三飛成△同玉▲５四角△６二玉
▲６三銀△５三玉▲６五桂△４二玉
▲３二金△同飛成▲同と△同玉
▲５三桂成(結果図)
▲８九玉が△６六桂～△６七金を消した好手。
△７五桂は部分的に厳しいのですが、▲６五飛が用意の切り返し。
後手は△６七桂不成と開き直るくらいですが、飛車切りから▲５四角が厳しいです。
本譜はなんとか詰みはまぬがれましたが、▲３二金で飛車を消すことができれば先手玉は安泰。
結果図は先手勝勢でしょう。
