上図は▲２三歩に代えて▲３三同銀成と指したところ。
歩打ちを利かさないことにより、どんな変化になるのかみていきましょう。
▲３三同銀成以下
△３三同金▲２五歩△同歩▲同飛
△３三同金で△同角は、▲４一銀の割り打ちが嫌なところ。
▲２五歩は積極的な動き。代えて▲５八金右と陣形を引き締めておくのも有力です。
▲２五同飛以下
△７二銀▲３七桂△２四歩▲５五飛
△５四銀▲５六飛△４四金
▲５五飛とぶつけてくるのは目に見えてますので、後手は戦いに備えて△７二銀と自陣を引き締まっておくのが有力なところ。
更に△５四銀～△４四金と飛車を圧迫していきます。
△４四金以下
▲３五歩△３一角▲２六飛△６四角
▲２四飛
▲３五歩は飛車の横利き通してこの一手。
対して後手は△３一角～△６四角と転換してサバキを図ります。
▲２四飛以下
△３七角成▲２一飛成△１九馬▲１一竜
△８四香(結果図)
△３七角成で△２二歩と受けるのは、▲３八金で先手十分。
後手は△３六歩と打ちたいのですが、その歩を持っていません。
本譜の駒の取り合いは必然。
結果図の△８四香は急所に入って先手としては嫌なところですが、すぐにつぶれるというわけではありません。実際のところ、形勢はいい勝負です。
