【観戦記】変態vs王道棋戦2 第8戦

今回は、令和5年1月8日に行われた変態vs王道棋戦2・第8戦の観戦記をお送りします。
前局で初勝利をあげた王道戦法チーム。ここから追い上げなるか。

先手:アグロ初段 (変態戦法チーム次鋒・指定戦法玉上げ戦法)
後手:あんぱん三段(王道戦法チーム八将)

アグロ初段の指定戦法、玉上げ戦法とは、
「別名ラピュタ玉。中段玉寄せにくしの格言通り、三段目ないし四段目に玉を構え相手の攻めを受け流す戦法です」
と主催のなぎさシステムさんが解説されています。

先手:アグロ初段 (変態戦法チーム次鋒・指定戦法玉上げ戦法)
後手:あんぱん三段(王道戦法チーム八将)

初手から以下

▲5八玉 △3四歩 ▲5六歩  △8四歩
▲7六歩 △8五歩 ▲2二角成 △同 銀

上図以下
▲7七角 △3三銀 ▲6六歩 △7二銀
▲7八金 △7四歩 ▲4八銀 △7三銀
▲5七銀 △6四銀 ▲6八銀上 △4四歩
▲6七銀 △4二玉 ▲4六歩 △3二玉
▲3六歩 △4二金 ▲5九金


先手が▲7七角と角を打って飛車先を受けるのは趣向。
しかし、アグロ初段がこれまで指していた棋譜をチェックしていたあんぱん三段はこの趣向は織り込み済みでした。

後手は相手の角を目標に早繰り銀で攻勢に出ました。

上図以下
△4三角▲4七玉△7五歩 ▲同 歩
△同 銀▲7六歩△8六歩 ▲同 歩
△同 銀▲同 角△同 飛 ▲8七歩
△8二飛▲7七桂


△4三角は力をためた手で、代えて単に△7五歩も有力でした。

先手としては▲4五歩と角頭を狙っていくのが一法でしたが、本譜は▲4七玉とラピュタ玉を展開。
しかし、△7五歩からためていた力が爆発し、たちまち後手優勢となりました。

上図以下
△7五歩 ▲6五歩 △7六歩▲同 銀
△7五歩 ▲6七銀 △9四角▲5八金
△7六歩 ▲8五銀 △7七歩成 ▲9四銀
△7八と ▲同 銀 △9四歩


△7五歩が角のラインを生かした継続の攻め。

▲6五歩とラインを止めますが、△9四角と逆サイドから斬り込むのが厳しくリードを広げます。

上図以下
▲5五角 △7二飛 ▲6八金 △9二飛
▲7四歩 △7二金 ▲6六銀 △5四銀
▲1八飛 △5五銀 ▲同 歩 △8八角
▲5六玉 △9九角成 ▲7七銀上 △8二飛
▲8六歩


先手は▲5五角と飛車のコビン攻めに一縷(いちる)の望みを託しますが、後手の指し手は冷静そのもの。

着実に駒得を重ねて負けない将棋を確実なものへしていきます。

上図から△8七金以下の攻めが的確で、天空の城は崩壊。

あんぱん三段が周到な用意と実力をみせつける形でアグロ初段を圧倒しました。

上図以下
△8七金  ▲7五銀  △7七金 ▲同 金
△同 馬  ▲6六銀打 △6七銀 ▲4七玉
△5六金  ▲3七玉  △6六金 ▲同 銀
△同 馬  ▲1六歩  △6五角 ▲3八金
△5六銀成 ▲4八金打 △5五馬 ▲2六玉
△4六成銀 ▲4七歩  △3六成銀▲同 玉
△3五銀  ▲2五玉  △2四香 ▲1五玉
△1四歩

まで102手で後手の勝ち

将棋盤

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