上図は△５三飛で△５一飛と変化したところ。
角成りは許し、別のところでよさを求めようという手です。
△５一飛以下
▲４三角成△７四角▲４八金△４二金
▲６一馬△同玉▲７七桂
△７四角が角成りを狙いつつ▲６五馬を消した手。
▲４八金では▲５八金左と指した前例もありますが、本譜のほうが形よく受けているのでこちらを推奨します。
△４二金で馬が詰んでしまいましたが、▲６一馬と切って十分戦えます。
相手玉に近い駒と交換するのが将棋のセオリーとなります。
▲７七桂と角に詰めろをかけて態度を聞きます。
▲７七桂以下
△４五歩▲同銀△３九角▲３八飛
△４八角成▲同飛△５七金▲４九飛
△４五歩で△８四歩などと角の退路を作るのは、▲３七桂と指されて後手から動きにくくなります。
本譜は角打ちから崩しにかかりますが、▲４九飛が素朴な受けの好手となります。
▲４九飛以下
△４七角成▲同飛△同金▲６五角
△５八金▲８三角成△７二銀▲７一角(結果図)
△４七角成で△５八金は、▲５二歩から歩の連打で飛車先を止められるので先手良し。
持ち歩の数がちょうど足りています。
本譜は単純な攻防からの▲７一角が鮮烈。
結果図以下
△７一同玉▲８二金△６二玉▲７二金
△５二玉▲５八金
が想定されますが、後手は攻防共に見込みがなく、先手大優勢でしょう。
