今回は、変態vs王道棋戦2 第21戦の観戦記をお送りします。
前局では終盤に大逆転が起こり、リードを広げた変態戦法チーム。
残り３人となった王道戦法チーム。
ここは取り戻したいところです。
先手：はなび 四段(王道戦法チーム准将)
後手：たらこ 四段(変態戦法チーム五将・指定戦法初手５八玉戦法)
初手から以下
▲２六歩 △５二玉 ▲２五歩 △３二金
▲３八銀 △７二金 ▲２七銀 △３四歩
▲２六銀 △１四歩 ▲１六歩 △３三角
▲７六歩 △２二銀
上図以下
▲３三角成 △同 桂▲１五歩 △同 歩
▲同 銀 △同 香 ▲同 香 △３五角
先手は角交換から端棒銀で積極的に仕掛けていきます。
△３五角が面白い反撃策で、場合によっては△４五桂の足し算の攻めもみています。
上図以下
▲４六角 △同 角▲同 歩 △４七角
▲１二香成 △１六歩▲１四歩 △２五桂
▲１三歩成 △３三銀
▲４六角では単に▲１二香成も有力。
△５七角成には▲５八香の反撃があります。
▲１四歩では▲５六香として、次に▲２二成香から▲３一角や▲３六銀をみるのもありました。
上図以下
▲１四角 △１七歩成 ▲４八飛 △２九角成
▲２三と △３七桂成 ▲３二と △４八成桂
▲同 金 △４四銀
上図では▲２三とも有力。
金をうわずらせておくことにより、後手のサバキを牽制しています。
本譜は駒の取り合いとなりましたが、互角の進行です。
上図以下
▲６八玉 △１八飛▲５八金寄 △６四歩
▲５六桂 △７四歩▲３三と △同 銀
▲６四桂 △６二玉▲４一角成
▲６八玉では▲４一とが▲３二角成をみた２手スキで、これも有力。
本譜はじっくりと攻めていく方針。
▲３三とと捨てて▲４一角成の余地を作っておいたのは高段者らしい組み立てに感じました。
上図以下
△７三玉 ▲７二桂成 △同 銀▲６六香
△６四歩 ▲７五歩 △６三銀打 ▲５一馬
△６二桂
△７三玉では先に△６三銀と打って手厚くしたいところ。
本譜は▲５一馬の王手銀取りが先手の権利になるのが大きいです。
上図以下
▲８五金 △８四歩▲７四歩 △同 銀
▲同 金 △同 馬▲７五歩 △同 馬
▲７六歩 △８五馬▲７一銀 △６一金
▲６二銀不成 △同 金▲７七桂
▲８五金では素朴に▲３三馬も有力でした。
本譜は△８四歩から攻めを急かされる展開となり激戦です。
上図以下
△５二馬 ▲３三馬 △６三銀▲７五桂
△７四歩 ▲６三桂成 △同 金▲７一銀
△７二飛 ▲８二銀打 △同 飛▲同銀不成
△同 玉 ▲２二飛 △６二金▲４三馬
△５二馬では△７六馬と攻め味をを作りたいところ。
▲８二銀打では▲５一金と馬を詰ますのも有力。
本譜は飛車を奪って横の攻めで後手陣の攻略を図ります。
上図以下
△４二歩 ▲５二馬 △同 金▲６一角
△６三銀 ▲８三金 △７一玉 ▲５二角成
まで101手で先手の勝ち
△４二歩が敗着。
感想戦でも触れられていましたが、△５一銀と打てば容易ではありませんでした。
本譜は▲６一角が絶好になり先手勝ちに。
王道戦法チームが連敗を脱出しました。
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