13路盤布石論考・第2回 ダイレクト三々②

【第1譜】
第1回に引き続き、ダイレクト三々について書いていきます。

白10がAIが最善と示す一手。
19路なら少しぬるい手かと思いますが、13路では辺の価値が高まっているため有力ということです。

【第2譜】
黒11ではスベリも考えられますが、それなら最初から黒9でスベったほうがよかったとなりかねません。

白14の外ツケは部分的には損な手ですが、中央を囲って雰囲気が出ています。
代えて15とツケるのが筋のようですが、黒17と隅で生かされる格好になると辺の厚みが生きにくい展開となります。

黒19と急所に石を置いてから21と手を戻すのは調子ですが、ここで白22と再度外ツケで応戦するのが有力です。

黒23では‥

【参考図①】
右下と同じようにヒキで打つのは、白2のトビが絶好。

これは中央の白が美しすぎますね。

【参考図②】
では中央へ黒ノビならどうか。

それなら白は2と逆側へノビておくのが冷静でしょう。
白はAの利かしが残っているのが大きいですし、黒が利かしを嫌っても上辺を囲えるのが大きいです。

【参考図③】
ノビでダメならハネならどうか。

白は素朴にヒキで応じていき、やはりAの利かしがあるのとBのオサエも大きいので白が打てます。

【第3譜】
本譜は2度目のダイレクト三々に入ってどうか。

白30は場合の手ですが、中央を意識した構想に合っています。

白36に受けていては苦しいので黒37と反撃しますが、白42まで白が打てる形勢でしょう。
次に右上に入る手とコウで戦う手をみており、攻めの手に困ることはないでしょう。


変化はいくらでもあるでしょうが、13路は実利対厚みのような戦いになった際に厚みが優るケースが多いです。
そのため、実利重視のダイレクト三々はオススメしません。

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