13路盤布石論考・第6回 ツケノビ

【第1譜】
第6回は黒5の外カカリに対して白6と上からツケた変化をみていきます。

ひと昔前だと置碁定石と呼ばれた時期もありましたが、現代では有力な手法の1つとされています。

【第2譜】
黒7では参考図①のように下からハッていくのが現代調ですが、13路では辺の価値が高いためこれはむしろ白持ちでしょう。

白10で参考図②と左辺を重視するのは、辺の価値が高いとはいえ白の格好が悪いため今度は黒持ちとなります。

【参考図①】

【参考図②】

【第3譜】
黒15は少し利かしてから17と手を戻そうという意。
単に黒17も有力です。

白16では参考図③と反発するのも考えられますが、左下をすっきり取れる手順がないので面白くありません。

白22では参考図④と攻めれば部分的には生きがないのですが、コスミから脱出を図って攻め合いになればむしろ黒優勢となります。
本譜白22、24は脱出の筋を消して黒27を打たせたというわけです。

【参考図③】

【参考図④】

【第4譜】
白は28、32と気持ちのいい手が続きますが、実際のところは難解。

黒33以下、白はA、B、Cが考えられ、いずれもいい勝負となりそうです。
結論として、13路でも上ツケは有力な手法とみます。

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