13路盤布石論考・第5回 カカリ返し

【第1譜】
第5回では黒5の外カカリに対して白6とカカリ返した変化をみていきます。

星へのカカリに受けないというのは現代的な発想となります。

【第2譜】
黒は左下を手抜かれたところですので、どう連打するかを考えたいところ。

黒7で参考図①と三々に入るのは現代定石ですが、白は8で9とヒキで打っても悪くないですし、二段バネから白12と足早に展開するのも白がよさそうです。

黒7では両ガカリに打つのが有力で、黒11がまた分岐点。

まず参考図②のツケはよく見かける手ですが、白6を利かせて調子よく打たれて黒が面白くなさそうです。
次に参考図③のノビも、白4とツメられた時に思わしい手がありません。
参考図④も単純に三々に受けられて面白くありませんね。

本譜黒13では14が自然に思いますが、参考図⑤のように進められると白ペースになってしまいます。

【参考図①】

【参考図②】

【参考図③】

【参考図④】

【参考図⑤】

【第3譜】
白16以下、しばらく左下と同様に進むことが考えられます。

黒から変化するなら黒21で逆側をおさえてどうか。
参考図⑥は一例ですが、左下と右上のフリカワリになって、大味な展開が想定されます。

白は左下とまったく同じように進めていくと、中央の折衝になった時に不利になってしまいます。
そのため、白は24と下ハネと変化してくるのが考えられます。

黒25は愚直な手ですが、「敵の打ちたいところへ打て」に沿って大きな手となります。

白はいいなりになるのもしゃくなので、白26と下ツケからサバキにいってどうか。

白28までいい勝負で、黒はここで手を抜いてAとツケ返すか、BやCで面倒をみるか。
結論として、カカリ返しも白の有力な手のひとつとみます。

【参考図⑥】

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