13路盤布石論考・第4回 外カカリにハサミ

【第1譜】
第4回では黒5の外カカリに対して白6をみていきます。

第3回では白Aと黒Bの交換を入れてからハサミに打っていましたが、それなら単にハサミも有力なのでは?と考えるのは自然でしょう。

【第2譜】
黒は打ち込んできた白を直接攻めるか、左下を重視して展開するか、大きな分岐点となっています。

まず参考図①のツケ二段は、白4が異筋ながら先手をとって白6が足早で、これは白ペースでしょう。

続いて参考図②のトビには白は7と受けても十分ですし、三々にどんどん打ち込んで辛く打っても白がいいです。

参考図③のオサエは有力なのですが、白4まで進んだ後にAと◎の白一子を担ぎ出されるのが気になります。

本譜は黒7と三々に入ってどうか。
白12まで古い定石ですが、13路にうまくマッチしていて有力な打ち方です。
途中黒11と棒につないだのは、場合によっては戦いを起こそうとしています。

黒13でも手の広いところですが、ここでは下辺と同じ進行でみていきます。
代えて三々へ打つのもAIは有力視していますが、白はやはり厚みを築いて進めていきます。

【参考図①】

【参考図②】

【参考図③】

【参考図④】

【第3譜】
黒21では参考図⑤と大ゲイマに打って両方を守りにいくのも有力。
ただし、隅への守りは薄いため白もサバキに苦労しない印象です。

本譜は小ゲイマに打ちましたが、白は22とシマった逆側へ三々入りするのが有力。
黒は27が通れば大きいのですが、白34まで露骨に反発してきた場合がどうか。

黒は直接白石を取りにいく順がなさそうなので、A、B、Cのいずれかで大きな戦いに持ち込む必要がありそう。
難解ながら、相手の手に合わせて打っていけばよい白のほうが少し気が楽かもしれません。

【参考図⑤】

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