脇システム同型の研究ー端歩突き合い型⑫

今回は、55手目▲6五歩の変化をみていきます。

①▲3二角成
②▲6五歩

▲6五歩は一種の利かしなのですが、働きに乏しい銀に手をつけているので個人的にはいい手とは思いません。
利かしを入れない変化と比較してどれだけ得できるかというのがポイントとなります。

後手には2つの応手が考えられます。
①△6五同銀
②△5三銀

まずは①△6五同銀の変化からみていきます。

▲3二角成△同飛▲1九香△1二歩
▲1三香成△同歩▲2四桂△同歩
▲同歩△同銀▲同飛△2三銀
▲2五飛

最後の▲2五飛が浮いた銀を咎めており先手優勢です。

こうなれば利かしを入れたかいがありそうです。

②△5三銀ならどうか?

銀が金にくっついたことにより、将来の▲6三角成があまり厳しくなくなっています。

▲3二角成△同飛▲1九香△1二歩
▲1八飛△4六角▲1三香成△同角
▲2四桂△同歩▲2八飛△2五歩
▲1三香成△同歩▲4一角

△3六馬で6二飛なら▲6四歩の突き出しが2五飛をみて好手となります。

結果図は難解な形勢。

利かしを入れた手が玉側へ銀を引き寄せてしまっており、後手は耐久力が上がっている印象を受けます。

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