【観戦記】変態vs王道棋戦2 第1戦

今回は、変態vs王道棋戦2第1戦の観戦記をお送りします。
本局は令和4年12月12日に行われました。

変態戦法側は”カメレオン”使い。
アマ強豪の鈴木英春先生が考案された戦法です。


先手:如月モコナ1級(変態戦法1番手・カメレオン)
後手:クラック1級(王道戦法1番手)

初手から以下
▲9六歩 △9四歩 ▲4八銀 △8四歩
▲3六歩 △8五歩 ▲7八金 △6二銀
▲3七銀 △3二金 ▲4六銀 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲8七歩 △8四飛
▲3五歩 △1四歩 ▲1六歩 △5二玉
▲3八飛 △7二金 ▲5八玉 △2四歩
▲6八銀 △2五歩 ▲3六飛 △2四飛
▲3八金


▲9六歩▲4八銀からスタートするのがカメレオンの特徴。

後手は居飛車を採用し、相掛かり調の力戦となりました。

上図以下
△2三金 ▲3七桂 △7四歩▲7六歩
△7三銀 ▲4五銀 △6二玉▲5六歩
△6四銀 ▲5五歩 △7三桂▲5六銀
△3二銀 ▲4六歩


△2三金は変態チームのお株を奪う力強い金上がり。

先手は▲4五銀▲5六銀と組み替えるのがうまい構想。
しかし、▲4六歩は危険をはらんでいました。

上図以下
△4四歩 ▲4五歩 △4三銀 ▲4四歩
△同 飛 ▲4五歩 △2四飛 ▲5七銀
△5四歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲4四歩
△5五歩 ▲4五銀 △同 銀 ▲同 桂
△5四銀 ▲4三歩成


上図では△3四歩が有力でした。
▲3四同歩と応じてしまうと、△3五歩~△3四金でたちまち飛車が詰んでしまいます。

本譜は△4四歩としたため、▲4五歩を調子で突ける展開に。
しかし、まだ飛車を詰まされる危機は続きます。

上図以下
△4三同銀 ▲5六歩 △6五桂 ▲6六銀
△5六歩 ▲同 飛 △5四歩 ▲5三銀
△7三玉 ▲6四銀成△同 歩 ▲5三桂成


△4三同銀では△4五銀と強く応じる手が生じていました。
桂馬を取ったのと同時に、飛車取りになっているのが大きいです。

本譜は▲5三銀が盲点になりそうな攻め。
△5三同銀には▲同桂成~▲9七角が絶好となるため、△7三玉と紛れを求めました。

上図以下
△4四飛 ▲4七歩 △4六歩 ▲同 歩
△3四歩 ▲4五銀 △5五銀 ▲同 銀
△同 歩 ▲同 角 △4五飛 ▲2二角成
△3五飛 ▲3七歩 △2二金


△4四飛では△4五銀と飛車を詰ませばもう一勝負だったかもしれません。
本局はとにかく飛車へどう働きかけるかがポイントとなっています。

本譜は中央で混み合って難しくなりましたが、先手がうまく切り抜けました。

上図以下
▲5一角 △8二玉 ▲6二成桂△5七銀
▲6九玉 △6二金  ▲同角成 △7七桂打
▲7九玉 △8九桂成 ▲同 玉 △7七桂打
▲8八玉 △7九銀  ▲同 金

まで103手で時間切れにより先手の勝ち

▲5一角から攻めていくのが基本に忠実な寄せ。
後手玉は受けが難しく、先手勝ちに。

変態チームがまずは先勝となりました。

将棋盤

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