今回は、変態vs王道戦法棋戦エキシビション・中堅戦の観戦記をお送りします。
ここまでは変態戦法チームが２－１でリード。
本局で差を広げるか、王道戦法チームがタイに戻すか‥
先手：88ミノ 初段(王道戦法チーム中堅)
後手：なぎさシステム 初段(変態戦法チーム中堅・指定戦法魔界四間飛車)
初手から以下
▲７六歩 △３四歩 ▲６六歩 △４四歩
▲６八銀 △４二飛 ▲６七銀 △３二金
▲７七角 △３三金 ▲８八飛 △３五歩
▲８六歩 △８二銀 ▲８五歩
両者の本大会での戦いは以下の記事を参照ください
【観戦記】変態vs王道棋戦2 第５戦
【観戦記】変態vs王道棋戦2 第11戦
上図以下
△４一玉▲９六歩 △３四金 ▲５八金左
△３三桂▲４八金上 △１四歩 ▲４九玉
△１二香▲８四歩 △同 歩 ▲同 飛
△８三歩▲８六飛 △１五歩 ▲３八玉
△４一玉や△１二香はいかにも変態戦法チームらしい指し手。
先手は二枚金から一歩交換し、こちらはこちらで王道戦法チームらしい手を重ねていきます。
上図以下
△３二玉▲６五歩 △２四歩 ▲７五歩
△２三玉 ▲２八銀 △３二銀 ▲９五歩
△２五歩▲６六角 △４三銀 ▲７七桂
△５四銀
△３二玉と魔界四間飛車に左玉とミックスするのは本戦でもみられた裏芸。
更に△２三玉と上がり、チーム仲間が得意とする「ラピュタ玉」の爆誕です。
上図以下
▲７四歩 △同 歩 ▲９四歩 △同 歩
▲８五桂 △６五銀 ▲９三歩 △６六銀
▲同 飛 △７二金 ▲９四香 △７七角
▲５六飛
▲７四歩から左辺を攻めるのは玉の反対側を攻めるのでどうだったか。
後手としてはまともに受けずに△６五銀と切り返すのが好手でした。
△７二金では△５二金と玉側に寄せるのも有力。
本譜は意外な手をくらってしまいます。
上図以下
△５四歩 ▲同 飛 △５二歩▲７四飛
△７三歩 ▲７七飛 △８四歩▲９二歩成
△同 香 ▲同香成 △８五歩▲８一成香
△８三銀
△５四歩～△５二歩は部分的には筋のいい受けに思いますが、▲７四飛が角金両取りでシビれました。
こうなると先手は着実な攻めをしていけばよく、後手としては辛い時間が続きます。
上図以下
▲４六桂 △２四金▲５六角 △４五歩
▲８四歩 △同 銀▲７四歩 △６四桂
▲６五角 △４六歩
▲４六桂～▲５六角はラピュタ玉のコビンを狙った厳しい攻め。
後手は攻めの種駒を取りいって逆転を図ります。
上図以下
▲７三歩成 △４七歩成 ▲同 角 △７三銀
▲４三歩 △４一飛 ▲９二角成 △４六桂
▲４九玉 △５八桂成 ▲同 玉 △４五桂
▲９七飛 △９六歩 ▲同 飛 △９五歩
▲４六飛
▲７三歩成では▲４三銀と指せば飛車が詰んでおり(△４一飛には▲３二銀不成)優勢を拡大できていました。
△４六桂の両取りから後手も楽しみが出てきました。
上図以下
△４三飛 ▲４七歩 △７七角成▲６八銀
△５五馬 ▲７四歩 △８四銀 ▲８二成香
△６二金 ▲８三馬 △７五銀 ▲７三歩成
△５三金 ▲７四と △８六銀 ▲６四と
△同 歩
△４三飛では単に△７七角成とし、▲６八銀には△４四馬が好便となります。
本譜は▲６五馬と引けば逆に先手の馬が好便となりましたが、▲４七歩と受けて激戦が続きます。
上図以下
▲５六香 △４六馬▲同 歩 △５七桂成
▲同 玉 △４四金▲６一馬 △４二金
▲４五桂 △９七飛
▲５六香の田楽刺しは馬切りを催促した手。
△４四金とかわされるとめぼしい手がなく、一手一手難しい終盤戦が続きます。
上図以下
▲５一角 △７七銀成 ▲４二角成 △同 飛
▲３三金 △１四玉 ▲４二金 △６七成銀
▲同 銀 △７九角 ▲６八歩 △５九銀
先手はどこかで▲８九桂と手を戻すのが有力でした。
本譜は△１四玉と小部屋に入られ、寄せきるのは容易ではありません。
上図以下
▲１六歩 △６八角成 ▲４七玉 △４八銀成
▲同 玉 △４七歩 ▲同 玉 △６七飛成
▲３八玉 △５八龍 ▲３九玉 △４八金
まで148手で後手の勝ち
▲１六歩が敗着。
▲５八金と受けておけば好勝負が続いていたことでしょう。
本譜は即詰みを読みきった後手の勝ちに。
熱戦をなぎさシステム初段が制し、変態戦法チームがリードを広げました。
0手
