今回は、変態vs王道棋戦2 第７戦の観戦記をお送りします。
ここまで６連勝と快進撃を続けるモコナ１級。
王道戦法チームからはここから三段勢で対抗していきます。
先手：如月モコナ １級(変態戦法チーム先鋒・指定戦法カメレオン)
後手：あんぱん 三段(王道戦法チーム八将)
初手から以下
▲９六歩 △９四歩 ▲４八銀 △４二銀
▲３六歩 △４四歩 ▲３五歩 △４三銀
▲３八飛 △８四歩 ▲３七銀 △８五歩
▲７八金 △５四歩 ▲４六銀 △３一角
▲６九玉
先手のモコナ１級はこれまで同様に▲３八飛と袖飛車に構えます。
後手のあんぱん三段は角交換四間飛車を得意としており、私も以前一度対局したことがあります。
【自戦記】桃影戦予選リーグ黄ブロック副将戦・対あんぱん戦
しかし、相手の傾向をみて居飛車にシフト。
本局を迎える前にチーム仲間をスパーリング相手にして準備万端で臨みました。
上図以下
△８六歩 ▲同 歩 △同 角▲８七歩
△６四角 ▲３六飛 △３二金▲５六歩
△６二銀 ▲１六歩 △１四歩▲６八銀
△４一玉 ▲７九玉 △５二金▲５九金
△８六歩～△６四角が先手の攻めを制限した秀逸な構想。
モコナ１級はいつもの囲いで応じて戦機を待ちます。
上図以下
△７四歩 ▲７六歩 △３一玉▲１八香
△５三銀 ▲３七桂 △２二玉▲５五歩
後手は先手から早い攻めがないとみて悠々と玉を入城します。
モコナ１級は▲５五歩と突っかけていきましたが‥
上図以下
△７三桂 ▲５四歩 △同銀直▲５七銀引
△８六歩 ▲同 歩 △８七歩▲同 金
△８六角 ▲７七桂
ぶつかった歩は相手にせず△７三桂が冷静な対応。
先手は やることがないので▲５四歩と取り込みましたが、△８六歩～△８六角が習いのある攻め手順でまたたく間に後手優勢となりました。
上図以下
△７七同角成▲同 金 △８七歩 ▲８六歩
△８八歩成 ▲同 玉 △６五桂 ▲６六銀
△７七桂成 ▲同 玉 △２九角 ▲３九桂
△１八角成
上図では角を引いても悪くありませんでしたが、△７七同角成が英断。
▲８六歩で▲９七角と逃げても△８五桂から手が続く格好。
本譜も駒得を拡大していって確実にリードを広げていきます。
上図以下
▲７三角 △８一飛 ▲５三歩 △同 金
▲６二角成 △５二金 ▲７二馬 △３一飛
▲５五歩 △４五銀 ▲同 桂 △同 歩
▲５四歩
▲７三角から馬を作って嫌味をつけにいくのは悪いながらもさすがの手順。
先手必死の抵抗にどういなすかが後手のポイントとなりました。
上図以下
△４四桂 ▲３八飛 △２九馬▲５八飛
△５六香 ▲５七銀上 △同香成 ▲同 飛
△５六歩 ▲５八飛 △３九馬▲４八銀
△２八馬 ▲５五香
△４四桂からB面攻撃を展開したのが負けない将棋。
飛車を追いかけまわしながら着実にポイント稼いでいきます。
上図以下
△６四銀▲３四歩 △同 歩 ▲３七歩
△２五桂▲５三歩成△同 銀 ▲同香成
△同 金▲８二馬 △６四香
△６四銀は当然ながら手厚い受け。
▲８二馬にも△６四香と馬のラインを消しつつ先手玉をにらんだ攻防兼備の手が好手となります。
上図以下
▲８五歩 △３七桂成▲同 銀 △同 馬
▲４八銀 △３八馬 ▲６五桂 △５二金
▲７三桂成 △６六香 ▲同 歩 △３六桂打
▲８六玉
▲８五歩は入玉を図った一手。
後手としては焦ってしまいそうなところですが、本局では駒得を重ねていくことで方針が一貫しています。
先手には入玉こそ許しましたが、駒得が圧倒的な後手が勝勢。
あとは切れ負け将棋なので時間との戦いでしたが、少し時間を残していた後手のタイムマネジメントが光り先手が潔く投了。
あんぱん三段が勝ち、王道戦法チームに初勝利をもたらしました。
上図以下
△４八桂成▲同 金 △３九馬 ▲７四成桂
△５七歩成▲同 金 △６九銀 ▲５九飛
△４八馬 ▲６九飛 △５七馬 ▲７五玉
△６八銀 ▲１九飛 △５六馬 ▲６五銀
△６七馬 ▲８四玉 △９二金 ▲８三成桂
△８二金 ▲同成桂 △６六馬 ▲７五金
△２八角 ▲４六桂 △１九角成 ▲９三香
△同 香 ▲同 玉 △４六歩 ▲７四香
△４七歩成▲７三香成 △４六と ▲９四玉
△４五と ▲９三玉 △５五と ▲７四銀
△５四と ▲８四金 △５六馬 ▲８三銀成
△６四と
まで160手で後手の勝ち
0手
