【オセロ研究】金魚定石ー黒13手目の考察

※本サイトでのオセロ研究は序盤を中心に気になった変化を私なりに言語化を図ったものです。
 実績のない者の研究であるため、間違った解釈があるかもしれませんがご了承ください。

テーマ図

上図は「金魚定石」と呼ばれる定石の一変化。
「ローズビル」の派生の1つとなります。

黒はここでb5が最善とされているのですが、今回はなぜこの手がいいのか考察していきます。

考察

まず、辺に打つ手をみていきます。

a3には白e3が好手。
黒は次にしっくりくる手がなく、不利になっているといっていいでしょう。

a5には白a4のツケがあります。
黒はa3と返せないようではおかしいのですが、それだとやはり白e3が好手となります。

直接辺に打つのは得策ではありません。

それでは黒b6と打って次にb5を狙うのはどうか?

以下
d2e3f6
が想定された進行。
白は次にb5の中割りをみているのですが、黒がそれを防ぐにはa4やg5といった強引な手しかないため面白くありません。

黒b6以外の手にも白d2が好点で、c2の黒石を孤立させるのが大きいとみています。
また、本図最終でも現れたf6も孤立していた白石から動いているため好手となるケースが多いです。

では、最善b5と打って前図と同様の進行に進んだとしましょう。
白b5の中割りはもちろんなく、黒は上図からe2やc1と孤立させられた黒石から動くのが好手となります。

オセロにおいて「敵の打ちたいところへ打て」は直接的には失敗することが多い印象がありますが、本図のような数手先で中割りが消えているといった先を見据えた手は好手になりやすいです。

潜在的な好手であった白f6を先に打った場合、黒はa5が好手。
もともとこの手は白a4のツケが嫌だったのですが、今度は4石返すため白もやりにくくなっています。
これは黒b5とc4の白石を返していた効果といえます。

・単に辺におろすのは得策ではない
→一手ためて有効にする
・白からd2の黒石の孤立化が厄介
→黒からe3の中割りの返しを作りつつ、白からは中割りを打たせない(b5の消し)

上記2点が黒13手目b5が最善である理由と考えます。

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