【観戦記】変態vs王道戦法棋戦3 第19戦

その他(奇襲・ユニーク戦法)

今回は、変態vs王道戦法棋戦3 第19戦の観戦記をお送りします。

変態戦法チームはいよいよ大将の登場。
指定戦法は「一間飛車穴熊」となります。

先手:岸亜双 五段(変態戦法チーム大将)
後手:将棋好きのメガネ星人 四段(王道戦法チーム准将)

初手から以下

▲1六歩 △3四歩 ▲1五歩 △8四歩
▲1八飛 △4二銀 ▲9六歩 △4四歩
▲9七角 △6二銀 ▲1六飛 △4三銀
▲4八玉 △5二金右 ▲3八玉 △5四歩
▲6八銀 △5三銀 ▲2八玉 △3二金
▲1八香 △9四歩 ▲1九玉 △3一角
▲2八銀

上図以下
△6四銀 ▲7六飛 △8五歩▲5九銀
△4一玉 ▲4八銀 △8四飛▲3九金
△7四歩


先手の低い陣形に対し、後手は雁木で対抗。

メガネ星人四段の攻めを岸亜双五段がどういなすかという構図となりました。

上図以下
▲6四角 △同 歩▲7八金 △5三角
▲4九金 △7三桂▲5九金 △6五歩
▲5六飛 △4二玉▲1六飛 △3一玉
▲6六歩


上図では▲2六飛と事前に当たりをかわすのも考えられました。
△7五銀には▲7六歩と際どくサバいて互角の形勢となります。

実戦は角銀交換に甘んじ、細かい動きで待機戦術をとります。

上図以下
△3五歩▲6九金 △3四角 ▲2六飛
△6六歩▲同 飛 △6五歩 ▲2六飛
△4五歩▲3九銀左 △4四銀 ▲5六飛
△5五歩▲2六飛 △3三桂 ▲7六飛
△7五歩▲2六飛 △6四飛 ▲6七歩
△8四飛▲7六歩 △同 歩 ▲同 飛
△7五歩▲2六飛 △4三角 ▲9七桂


△3五歩が△3四角の飛車金両取りをみて機敏。

先手はなんとか凌ぎますが、後手の二枚角によるパワープレスにより劣勢に陥ります。

▲9七桂の端桂で打開を試みましたが‥

上図以下
△3六歩▲同 歩 △9五歩 ▲8六歩
△同 歩▲8五歩 △5四飛 ▲3五歩
△同 銀▲8六飛 △9六歩 ▲7四歩
△同 飛▲8四歩 △8五歩 ▲同 桂
△8四飛▲8七歩 △8五桂 ▲9六香
△9五歩▲同 香 △同 香 ▲9六歩
△7四桂▲1六飛 △同 角 ▲同 香
△1四歩▲同 歩 △1五歩


△3六歩がこれぞ筋といった歩の突き出し。
▲3六同飛だと△3五銀で飛車が簡単に詰んでしまうため▲同 歩としましたが、飛車の横利きが止まったため△9五歩から攻めに専念することができます。

先手はなんとかサバキを図りますが、後手の対応が的確で駒損が広がる一方となっています。

上図以下
▲3四歩 △1六歩▲3三歩成 △同 金
▲2五桂 △2四銀▲3三桂成 △同 銀
▲3四歩 △4二銀▲3三銀 △4三銀
▲9五歩 △3二歩▲4四香 △3三歩
▲同歩成 △4四角▲2二角 △4一玉
▲4三と △2二角


先手はこのまま手をこまねいてばかりでは勝機がないため、▲3四歩と開き直って勝負にいきます。
逆転を図るには王手がかかる形にするのがいいとよく言われます。

△2二角では△1七香として一気の攻略をみたかったところ。
開き直りが功を喫し、ここでついに先手に好機が訪れました。

上図では▲5三金がうるさい攻め。
△8二飛や飛車打ちには▲5二と~▲4三銀があります。
△4三金には▲5二銀から追いかけまわされてこれも大変でした。

しかし、先手はこの手を見逃してしまい、後手玉が捕まらない格好に。
手数こそかかりましたが、以降先手に勝機はなくメガネ星人四段の勝利。

王道戦法チームが総合優勝となりました。

上図以下
▲3二金 △5一玉 ▲2二金 △4三金
▲7三角 △6二角 ▲8四角成 △同 角
▲8三飛 △7三銀 ▲8一飛成 △6二玉
▲7二銀 △5三玉 ▲1一金 △3六桂
▲5一龍 △4四玉 ▲3八香 △6四銀
▲3一龍 △2八桂成 ▲同 銀 △3四歩
▲6三銀成 △5三銀打 ▲6四成銀 △同 銀
▲3六桂 △5四玉 ▲8三銀 △1七香
▲同 桂 △同歩成 ▲同 銀 △4九飛
▲2九香 △1五香 ▲1八玉 △2五桂

まで168手で後手の勝ち

将棋盤

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