今回は、四間飛車穴熊対右四間飛車エルモ囲いの戦いをみていきます。
先に結論を申し上げますと、エルモ囲いは横からの攻めに強い反面、縦からの攻めに弱いため穴熊側が弱点を突く展開に持ち込めば四間飛車有利とみています。
その手順を具体的にみていきましょう。
上図以下
△９四歩▲３六歩△９三桂▲３五歩
△同 歩▲３八飛△４四角
後手は△９四歩～△９三桂と速攻をみせますが、先手の▲３六歩～▲３八飛と飛車を転回されるのが穴熊の特長を生かした指し方です。
△４四角で受けることはできますが‥
上図以下
▲６八金△８五桂▲８八角△６五歩
▲８六歩△６六角▲同 角△同 歩
▲８五歩
▲６八金が局面のバランスをとる冷静な一手。
後手は端桂に出たからには△８五桂から仕掛けるよりありませんが‥
上図以下
△８八角▲４六角 △９九角成▲７七桂
△３六香▲同 飛 △同 歩 ▲３五香
△４一玉▲３一香成△同 玉 ▲７三角成(結果図)
勢い角の打ち合いになりますが、▲７七桂が前譜で▲６八金と指した手を生かした一手。
△３六香が厳しいようですが、バッサリ▲３六同飛～▲３五香が英断となります。
結果図は駒損ながら玉の遠さが生きる先手有利。
エルモ囲いは対穴熊には向かないとみます。
