今回は、変態vs王道棋戦2 第5戦の観戦記をお送りします。
開幕からモコナ1級の快進撃が止まりませんが、はたして本局は‥
先手:如月モコナ 1級(変態戦法チーム先鋒・指定戦法カメレオン)
後手:88ミノ 初段(王道戦法チーム十将)
初手から以下
▲9六歩 △9四歩 ▲4八銀 △3四歩
▲3六歩 △3二飛 ▲3八飛 △4二銀
▲3七銀 △3三銀 ▲4六銀 △4四銀
▲6八玉 △6二玉 ▲7八玉 △7二玉
▲1六歩 △1四歩 ▲5八金右 △8二玉
▲7六歩 △7二銀 ▲6八金寄 △5二金左
戦型は本棋戦初の対抗形に。
先手は箱入り娘、後手は美濃囲いへ組んで戦機を待ちます。
上図以下
▲3五歩 △同 歩 ▲同 銀 △同 銀
▲2二角成 △同 飛 ▲3五飛 △3三歩
▲7七角 △4四銀 ▲3八飛
▲3五歩と先手から開戦。
以降の進行はたがいに最善を尽くしているようで、両者の実力がうかがえます。
上図以下
△5四角▲3六銀 △7六角 ▲5六歩
△8四歩▲4六歩 △6五角 ▲5七金
△5四歩▲4五歩 △5五銀 ▲4七銀
△6四銀▲3四歩
上図では△2四歩とじっくり指すのも有力。
本譜はおたがいに角のラインを生かした華々しい応酬が続きます。
上図以下
△5五歩 ▲3三歩成 △同 桂▲同飛成
△4二飛 ▲3一龍 △4四歩▲3五桂
△5五歩では△3二飛とサバキをみてどうだったか。
▲3三歩成から駒の数は後手が負けているのですが、5七の金が浮いているため△2四角等の筋があるため十分戦えました。
先手が優位にたちましたが、▲3五桂と力をためたのは疑問。
次に88ミノ初段が指した一手がうまい手でした。
上図以下
△3二飛 ▲同 龍 △同 角▲4四歩
△4二歩 ▲3一飛 △6五角▲6六歩
△7四角 ▲7六歩
△3二飛がうまいサバキ。
飛車交換になれば後手に分のある展開といえます。
▲7六歩は面白い受け。
上部のキズを消して好機を待ちます。
上図以下
△2八飛▲6八銀 △2九飛成 ▲1一飛成
△1九龍▲7九金 △5六歩 ▲同 銀
△8五桂▲8六角
後手は飛車を打ちおろして横の攻めで崩していくのが好判断。
▲7九金と中盤ながらエルモ囲いへ組んだのは容易に負けない強い人の指し方という印象を受けました。
上図以下
△7七香 ▲同 桂 △同桂成▲同 角
△8五桂 ▲8六角 △5八歩▲6五桂
△5九歩成 ▲同 銀 △5五歩▲6七銀
△6五銀 ▲同 歩 △同 角▲6八銀打
△5六桂 ▲5八金 △6八桂成
△7七香は駒損の攻めのためどうだったか。
代えて△5四香と角のラインを生かした攻めが有力でした。
△5八歩は受ける必要がなく、先手が再び優位にたちました。
上図以下
▲6八同玉 △5六銀 ▲5七歩 △6七銀成
▲同 玉 △3八角成 ▲6六歩
▲6八同玉では▲同銀が自然なところ。
あえて玉が露出する指し方を選ぶのは変態戦法チームらしいといえますかね。
▲6六歩と玉頭を歩打ちでケアするのが本局でのモコナ1級の方針のようです。
上図以下
△7七銀▲同 角 △同桂成 ▲同 玉
△4九馬▲6八銀打 △5八馬 ▲同 銀
△5六歩▲6九香 △5七歩成 ▲同銀直
△5六歩▲同 銀 △5八金 ▲7八銀
△6八金▲同 金 △4六角 ▲5七歩
△3五角
△7七銀は戦力が足りなくなってしまうためいけませんでした。
代えて△4七銀なら好勝負が続いていたと思われます。
本譜は後手の攻めが息切れ模様となり、先手がはっきり優勢となりました。
上図から▲7四桂~▲5五角が刺さり、先手勝勢に。
以下も逆転の余地はなく、先手勝ちとなりました。
モコナ1級はこれで驚異の5連勝。
王道戦法チームの初段勢を一掃してしまいました。
上図以下
▲7四桂 △同 歩 ▲5五角 △7三桂打
▲1九角 △8五桂打 ▲8八玉 △4四角
▲2一龍 △6六角 ▲7七桂 △同桂成
▲同 金 △5七角成 ▲6七金打 △7九銀
▲9八玉 △6七馬 ▲同銀引 △8八金
▲9七玉 △8五桂打 ▲8六玉 △7八金
▲同 金 △8八銀打 ▲3五飛 △9九銀成
▲7五歩 △9八成銀 ▲7四歩 △8八銀成
▲6八金 △9七成銀 ▲7三歩成 △同 桂
▲7四桂 △8三玉 ▲8二金 △7四玉
▲7五香
まで165手で先手の勝ち
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