【19路研究】小目に一間高ガカリ・二間高バサミ①

今回は小目に一間高ガカリに対して二間高バサミと応じた変化をみていきます。
現代では採用率がめっきり減りましたが、それでもベテランに根強く打たれている印象を受けます。

黒5、白6がこの定石では多く打たれている進行。

黒は続けてA、B、Cのいずれかが考えられます。
順にみていきましょう。

【Aー①】
黒9で12とノビるのは後述②で触れます。

白10から黒一子を飲み込むのは以前はあまりよくないとされていましたが、AIが評価したことから定石化されました。

白20と厚みの力をやわらげれば、白が打ちやすい形勢に思います。

【Aー②】
黒9ノビにも白10~12のデギリが厳しい追及となります。

白18の二段バネが利くのが大きく、黒は上辺で生きるのも大変なところ。
黒21が利かしになってしまうと辛いのですが、白22がうまい切り返しで白有利の進行です。

【Bー①】
黒7は打たれる頻度は少ないと思いますが、黒は8と9の両狙いをみているため油断ならないところです。
白は8で9も有力なので後述します。

本譜は黒に実利を稼がれてしまいますが、白の厚みが格好がいいため白が打ちやすいとされています。

【B-②】
白は実利を与えたくないなら白8とカケツギで打つところ。
ただし、黒9~11と白12のアキ三角を強要されるのは仕方なしとみなければなりません。

白は14ツケから白20と右辺で少し地をつけてどうかというところ。
この後黒からはA、B、Cが有力ですが、白もまずまず戦えます。

【変化C】
黒7には白8とアテたいところ。

黒は10とツナいでしまったら格好が悪すぎるので、黒9と裏切る相場。
黒11まで黒は実利を稼ぎましたが、白はポン抜きしたことに満足して先手で別のところへ展開して十分とみます。

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