今回は、令和6年2月24日に岩手囲碁センターで行われたカッパ杯囲碁大会の3局目の振り返りをしていきます。
黒番:M野 三段
白番:つなよし
(2子局)
第1図
お相手は学生さんなのですが、黒16カタツギで応じてきたのは懐かしい定石で意外でした。
そして、黒18が見たことのない手で、定石を知らないのかなと感じました。
白21ハサミはよく用いる手法で、本譜のように黒28と打ちがちなのですが白29~33で白良しのワカレになることが多いです。
黒34では35と頭を出したいところで、白35で望外の利を得ました。
白39で参考図白1から取りにいくのは、黒もいろいろと暴れる筋があるため危険。
本譜の判断は悪くなかったようです。
第2図
白41では59トビも考えましたが、右下で大きく得をしたため自重しました。
白43は黒44が見えていますが、白45が用意の一手で少し地をあげても打てると判断しました。
白49ツメは本手に思いましたが、代えて参考図白1~3と白一子から動き出すのが有力だったようです。
ただし、本譜も白55まで進めば好形となっているため手ごたえを感じていました。
第3図
白63は決断の一手。
無難に指すなら参考図白1と確実に地を増やすところでした。
本譜は反撃に転じられる展開がいくつも見えて怖かったですが、黒からはおとなしい手順が続き白の大風呂敷作戦が成功。
最後は数えて17目勝ちとなりました。