今回は、令和6年3月2日に岩手囲碁センターで行われたエクナ杯囲碁大会の3局目の振り返りをしていきます。
黒番:つなよし
白番:F原 七段格
(2子局)
第1図
F原七段格とは初対局となります。
左上の定石はAIが台頭し始めた頃から打たれている形。
黒25は自重した手で、参考図黒1が成立していたようです。
第2図
白26は初めて打たれましたが奇襲として知っていた手。
これにはしばらく放っておくと決めていました。
「白32ではスベリでしたね」とはお相手の弁。
それなら参考図のように上からおさえて打つのがいいようです。
本譜は黒33と外して打つのが感触のいい手となりました。
第3図
黒35では下辺の黒がしっかりしているので参考図のように白一子を取り込むのも有力でした。
白40カタツキは上手の常套手段。
ここは反発したいところと感じました。
第4図
黒41から競り合いになりましたが、ここは参考図のように左下に手を入れる頃合いだったかもしれません。
黒51は悩みどころでしたが、軽く捨てて一局打とうと思いました。
第5図
黒61では少し欲張って参考図黒1もあったようです。
本譜は白62と打ち込まれ、下手としては試練の時間。
黒63~65を利かし外の壁を強くしてから67ボウシで攻める展開にしました。
白68~70は利かされですが、どこかは確実に大きな地になるため悪くないかなと感じていました。
最後は時間に追われてしまいましたが、なんとか逃げ切ることができました。