対四間飛車・斜め棒銀の攻防②

上図は2筋を突き捨ててから▲3八飛と回ったところ。
突き捨てを入れることでその後の進行が大きく変わります。

上図では△4五歩が有力。
他には△3六歩や△3七歩も実戦例があります。

△4五歩以下
▲3三角成△同飛▲8八角△4六歩
▲3三角成△3七歩▲同飛△3六歩


▲3三角成は2筋の突き捨てを入れてない形と同じ進行。

△3七歩は工夫の手で、平凡に△3三同桂は
▲3四飛△4三金▲2四飛
が好便で先手ペースとなります。

上図で▲3六同飛は、
△4五銀▲3五飛△3三桂▲同飛成
△5六銀
で後手の調子がいいです。

△3六歩以下
▲3四馬△3七歩成▲同桂△4七歩成
▲同銀△3九飛▲4一飛

上図で
△8八銀▲4九歩△5一金引▲6一馬
は旧定跡。難解な終盤となります。

代えて△5一金引が有力です。

△5一金引以下
▲2一飛成△4六歩▲同銀△8八銀

▲2一飛成で6一馬は
△6一同金▲6二金△7七銀▲同桂
△8九角▲6八玉△3五角で後手優勢となります。

△4六歩では単に△8八銀も有力。
▲8八同玉△6九飛成▲7九銀△4六歩
▲6八金△7九竜▲同玉△4七歩成
で後手がよさそう。
しかし小駒だけでの攻めになり、2017年に後手を持った阿久津主税先生が青野照市先生に敗れて話題を呼びました。

△8八銀以下
▲6八金寄△8九銀不成▲8八玉△8四桂
▲7七銀△5九角


▲7七銀では8五銀が形ですが、△9三桂が妙手で後手の攻めが繋がります。

上図では先手に適当な受けがありませんので攻めあっていくことが想定されます。

上図以下
▲5三桂△6八角成▲同金△9六桂
▲9七玉△7八銀成▲同金△9九飛成
▲9八歩△9三桂▲6一桂成△8五桂
▲8六玉△6一金(結果図)


ここでも△9三桂の端桂が絶妙手となって攻めが繋がります。

結果図が後手勝勢の局面。
△7四桂~6四金の詰めろとなっています。

▲7五歩と防いでも△6四桂で一手一手です。

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