今回は、令和6年2月17日に日本棋院で行われた初春段級位認定大会・二段位獲得戦の2回戦の振り返りをしていきます。
黒番:初段
白番:つなよし
第1図
黒5の臨戦中国流はだいぶ前に一度打たれたくらいで対策をたてていませんでした。
黒13が趣向。
白14ワタリは当然の一手です。
黒15では参考図黒1コスミで応じてくることも考えられましたが、それには白2から戦いになりそうです。
第2図
白16では参考図白1ハネ出しも考えましたが、その後の見通しが立たずひよってしまいました。
本譜は気を取り直して白20と左上に転戦しました。
第3図
黒23カタツギは堅実な一手。
代えて参考図黒1ハネも有力で、それなら白は6ツケとサバキにいくことになりそうです。
本譜は左上先手でおさまることができ、白30とまわれたのが大きいと感じていました。
第4図
白34では参考図のように進めるのも有力でした。
しかし、個人的には本譜のほうが好みですね。
黒41までは白としては必然の応手が続きます。
第5図
白42はなんとなしに打ってしまいましたが、参考図白1ハネという手筋がありましたか。
これなら黒は窮屈な思いをしていたかもしれません。
本譜も悪いわけではありませんが、少し甘かったですね。
第6図
白48と手を抜いてしまったのはあまりよくなかったようです。
代えて参考図白1というのが知らなかった手筋で、白7まで進めばうまく白がまとまっていたと思います。
本譜は白の大石が危険にさらされてしまいました。
第7図
白68では参考図白1から下辺の戦いに持ち込むべきでした。
実戦は白72まで都合のいい手順が刺さりましたが、黒2子をしっかり守られていたら劣勢になっていたと思います。
以降は序盤で稼いでいた実利を生かすことができ、勝つことができました。