今回は、令和6年1月27日に岩手囲碁センターで行われたカッパ杯囲碁大会の1局目の振り返りをしていきます。
黒番:つなよし
白番:О川 五段
第1図
黒11まではよく打つ進行。
白12では以前お相手は逆側からのカカリを打ってきていました。
白14でも参考図のように二間にハサミが多く、少しずつ布石を変えてきている印象を受けました。
第2図
黒23までこれも定石の進行。
白24と継続して打ってくるのはお相手が得意としている打ち方。
代えて参考図のように右下に手を入れていくのが一般的だと思います。
第3図
黒25以下は部分的な定石。
黒は手を抜くなら27のタイミングがよく、参考図のように進むことが想定されます。
左下にこだわらず、足早に展開したほうがよかったかもしれません。
第4図
黒33では参考図黒1トビも有力でした。
本譜は白に低位を強いるのが黒の狙い。
このあたりまでは想定通りでした。
第5図
黒41と右下に手を戻しましたが、参考図黒1と中央黒を補強するのが急がれました。
黒43~47と二段バネもやりすぎで、白48に代えて49と打たれていたら困っていたと思います。
本譜は2子捨てて黒を整形し、この進行なら黒まずまずだと感じていました。
第6図
黒55でも中央に手を戻すのが本手でした。
本譜白58が力強い石運びで、この辺りから長考を重ねました。
実戦では打たれませんでしたが黒69以下白から参考図の狙いがあって危険でしたね。
以下黒有利に進めていて後はゴールテープを切るだけでしたが、中盤からの考えすぎが響いて時間切れ負けとなってしまいました。
盤面以外のところで勝敗が喫してしまい、今年に入ってから一番悔しい対局となりました。