今回は、令和6年11月20日に行われた第54回全国支部対抗戦岩手県予選、予選リーグ2回戦の対局を振り返ります。
先手:K 二段
後手:つなよし
上図以下
▲7九角 △4四歩▲7七桂 △4三銀
▲5七角 △8六歩▲同 歩 △同 飛
▲8七歩 △8三飛▲6八玉 △1五歩
▲2九飛
K二段は早見え早指しの若手居飛車党。
記憶が確かなら一度だけ対局したことがあり、その時は敗れています。
本局は先手が飛車先を受けない雁木を志向。
こちらもじっくりと指そうと思って△4四歩としましたが、代えて△8六歩くらいでした。
本譜は明らかに先手の飛車角の配置の方がよく、作戦負けに陥りました。
上図以下
△8五桂▲同 桂 △同 飛 ▲9八香
△3三桂▲7七桂 △8一飛 ▲9九飛
後手は▲9八香~▲9九飛の攻めをみせられており、どう対応するかというところ。
まずは△8五桂と桂交換して様子をみましたが、▲7七桂とすぐに打つのはやりづらいかなと思っていただけに驚きました。
ここでまた端攻めにどう対応するか考えなおしました。
上図以下
△5五歩▲同 歩 △4五歩▲同 歩
△5四歩▲同 歩 △4二銀▲4六銀
△5一飛▲5六銀
上図では△7五歩~△8四桂、あるいは単に△8四桂も有力で、いずれも一局の将棋でした。
本譜は△4五歩が疑問手で、代えて△6二金と引いて△6三桂をみせるところでした。
また、△4二銀もおかしく、△5四同金とシンプルに動けばいい勝負でした。
上図以下
△1三角▲4七金 △6二桂 ▲8五桂
△5四桂▲5五銀右 △4六歩 ▲4八金
劣勢に立たされましたが、△6二桂が勝負手。
対して▲8五桂と玉周りを広げましたが、この手がどうだったか。
下図では絶好の一手がありました。
上図以下
△6五歩▲同 歩△5三銀▲7七玉
△3五歩▲同 歩△同 角▲3六歩
△2四角▲9五歩△8一飛▲6九飛
△6六歩▲8六歩△7五歩▲同 歩
△7一飛▲6六銀
上図では△6六桂という妙撃がありました。
▲同角なら△4七歩成、▲同銀なら△5六飛で先手シビれています。
よって▲6七金くらいですが、△5四金とぶつけるのが調子がよく、これなら後手十分の形勢でした。
本譜は△6五歩と指してしまったため、再び劣勢に。
しかし、▲6六銀が疑問手で、後手も勝負する手順が残されていました。
上図以下
△6六同桂▲同 角 △4七銀▲同 金
△同歩成 ▲同 銀 △5四金▲5六銀打
△5七金 ▲5五歩 △4七金▲5四歩
△同銀左 ▲5五歩 △5七金▲5四歩
△同 銀 ▲4四角 △7五飛▲7六歩
△6八銀 ▲同 金 △同 金▲7五歩
△6九金 ▲8一飛
以下略、119手で先手の勝ち
△6六同桂が敗着。
ここは△4七歩成で先手に態度を聞けばいい勝負でした。
以降は淡泊な将棋にしてしまい負けとなりました。
チームとしても0ー3でした。
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