今回は、令和7年1月5日に行われた第13回菅原鉄工所杯新春将棋大会1局目の自戦記をお送りします。
先手:つなよし
後手:N 三段

上図以下
▲5八金 △6四歩▲3六歩 △5二金
▲4六歩 △6三銀▲4七金 △8六歩
▲同 歩 △同 飛▲8七歩 △8五飛
N三段とは昨年の同大会でも対局しており、勝たせていただいています。
【自戦記】第12回菅原鉄工所杯新春将棋大会ー2回戦N三段戦
本局は村田システム対矢倉模様に。
上図から囲いにいきましたが、△4三歩型の矢倉には▲4六銀から速攻を仕掛けるべきでした。

上図以下
▲3七桂 △7三桂▲4五歩 △6二玉
▲4六銀 △9四歩▲5八飛 △4四歩
後手は矢倉右玉に構えてきました。
近年を見かけることも少なく、対策を立てていませんでした。

上図以下
▲4四同歩 △同 銀▲4五歩 △5三銀
▲6六歩 △1四歩▲6七銀 △8一飛
▲2八飛 △6五歩▲5五歩 △3五歩
▲2四歩
上図では▲5五歩と踏み込みたいところ。
本譜は歩が4つぶつかる面白い将棋になりましたが、玉形がまとまっている後手優位の形勢です。

上図以下
△2四同歩▲5六銀 △3六歩▲同 金
△5五歩 ▲同銀右 △5四歩▲4四銀
△同 銀 ▲同 歩 △同 角
▲5六銀では▲6五歩と取ってどうだったか。
本譜は玉が薄い状態でサバキあいに応じてしまいました。

上図以下
▲2四飛 △3三角 ▲3四飛 △4三金左
▲3五飛 △3四歩 ▲2五飛 △2四歩
▲2八飛 △6六角
△3四歩では△3四銀と打たれていたら飛車が詰んでいて全然ダメでしたね。
本譜も苦戦に変わりはないですが…

上図以下
▲6四歩 △同 銀 ▲6三歩 △同 金
▲2四飛 △8八角成▲同 金 △1三角
▲2三飛成 △3三金 ▲2八龍 △3五歩
▲6四歩~▲6三歩を利かしてから▲2四飛と飛車を走るのは悪くない勝負手順かなと感じていました。
△3五歩は違和感のある手で、チャンスがきたかなと思いました。

上図以下
▲4六金 △3六歩▲3五歩 △3七歩成
▲同 龍 △3六歩▲2六龍 △8六歩
▲同 歩 △6六歩▲6八歩 △6五桂
▲5八歩
上図では▲2五桂と角を消しにいけば形勢を巻き返せていたと思います。
本譜は好機を逸してしまい、▲6八歩~▲5八歩と受けにまわって懸命に耐えていきました。

上図以下
△3七銀▲3六龍△4六銀成 ▲同 龍
△4五歩▲同 銀△5五金 ▲3六龍
△4四歩▲5六銀△2四金
上図では△3四桂と打たれていたら明確に困っていました。
本譜でも先手が悪いですが、流れとしては後手が決め損ねています。

上図以下
▲5五銀 △同 銀▲2七龍 △8七歩
▲同 龍 △3五金▲4三銀 △6七歩成
▲同 龍 △5六銀打 ▲8七龍 △5三金
竜の利きを生かして必死の粘り。
これがついに花を開いたか、△5三金は明らかに変調でした。

上図以下
▲4二銀不成△3六金▲7八金 △6六桂
▲7三銀 △同 玉▲5三銀成 △4七金
▲6二角 △8二玉▲7三金 △9二玉
▲4七龍
まで133手で先手の勝ち
△4七金が失着。
王手をかけていき▲4七龍と補充する手がピッタリで逆転勝ちとなりました。

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