今回は、令和7年4月20日に紫波グリーンホテルで行われた第38回アマ竜王戦岩手県予選・決勝トーナメント2回戦の自戦記をお送りします。
先手:つなよし
後手:T 四段
第1図

上図以下
△5一金左▲8四歩 △同 歩 ▲同 飛
△8三歩 ▲8八飛 △6二金左 ▲3八金
△6三金
△5一金左~△6三金は昔のゴキゲン中飛車の本とかで見たことあるのですが、意外と実戦で指された記憶はありません。
というのも、三間飛車や四間飛車と比べ、高美濃に組むのに一手かかるのが少し面白くないと見る方が多いからだと思います。
とはいえ、形勢はいい勝負です。
第2図

上図以下
▲7五歩 △7四歩▲8六角 △7五歩
▲同 角 △7四金▲8六角 △7五歩
▲7七桂
▲7五歩では▲4八玉が優るようで、△7四歩と突かれても後に▲8六角や▲7五歩~▲7六歩の攻め筋があるのでいいとみたほうがいいようです。
▲8六角では素直に▲7四同歩と取っておき、△同金~△7五歩といばられても▲7六歩から反撃が利くので気にしなくていいようです。
第3図

上図以下
△6三銀▲5八金 △4四銀 ▲4六歩
△5五歩▲同 歩 △同 銀 ▲5六歩
△4四銀▲4七金左 △5三銀
▲5八金では▲6八金とバランスを図るのも有力。
▲4六歩は突きごろと思ったのですが、AIは評価してくれなくて難しいなと感じました。
第4図

上図以下
▲7六歩 △7二飛▲4八玉 △5四銀直
▲9五歩 △同 歩▲9三歩 △同 香
▲7五歩 △同 金 ▲同 角 △同 飛
上図では▲4八玉や▲8九飛が有力でした。
△6五歩が気になる筋ですが、更にもう一手待って問題なさそうです。
本譜▲9五歩はどこまで手待ちしていいか分からなかったために動いたのですが、△6五歩の筋は意外となんとかなるようです。
第5図

上図以下
▲7六歩 △7一飛▲8五桂 △9四香
▲9五香 △同 香▲9四金 △7二金
▲9五金 △7七角
上図では▲7六金もありましたが、いずれにしても辛いことには変わりません。
▲8五桂では▲8七飛とかをAIは推奨するのですが、猛然と攻めていったところなので指せる気がしませんね。
第6図

上図以下
▲9八飛 △9七歩▲同 飛 △8六角成
▲9六金 △9七馬▲同 金 △9九飛
▲8六金 △2九飛成
先手は飛車角交換に持ち込むのが精いっぱい。
△9九飛が激痛で、上部に厚い陣形で裏側から攻められるのは辛すぎます。
第7図

上図以下
▲9三歩 △9一歩 ▲5三角 △4一飛
▲7五金 △4四角 ▲6四金 △5三角
▲同 金 △8六角
▲9三歩と△9一歩は悪くない利かし。
続いて▲5三角~▲7五金と遊んでいた金を活用し、雰囲気を出ているかなと思います。
第8図

上図以下
▲3九金 △1九龍▲7五香 △7四歩
▲5四金 △同 銀▲6四角 △7三香
▲2八銀 △1六龍▲5三角成 △5一香
▲2六馬 △同 龍▲同 歩 △7五歩
▲2二飛 △3五桂▲3二飛成 △4二金
▲3四龍 △3二香▲2三龍 △2七歩
▲1七銀 △5九角打 ▲3八玉△4七桂成
まで124手で後手の勝ち
▲3九金~▲7五香は悪くない粘りに思いましたが、▲5四金は淡泊でした。
代えて▲5五歩と突けば、△同銀には▲6三金~▲5二角があるので少し焦ってくれたかなと思います。
以降はお相手の寄せをみるだけとなり負け。
本大会はベスト16で終了。
のびしろしかない。

0手