今回は、令和7年5月11日に紫波グリーンホテルにて行われた第79回アマ名人戦岩手県大会・予選リーグ1戦目の自戦記をお送りします。
先手:O 五段
後手:つなよし

上図以下
△5三銀▲5九角 △6五歩▲2六角
△6六歩▲同 銀 △8六歩▲同 歩
△同 飛▲8七歩
△5三銀は△6五歩の仕掛けとセットの手で、将来△6四銀をみています。
▲5九角~▲2六角は想定外でしたが、△6六歩~△8六歩の進行は後手まずまずかなと感じていました。

上図以下
△8四飛 ▲3七桂 △6五歩▲7七銀
△7五歩 ▲4五桂 △同 銀▲同 歩
飛車の引き場所は悩みどころで、△8二飛では▲7一角成が入った時に飛車に当たっていますし、△8三飛では▲5六歩と暴れられて△7二銀を狙われます。
飛車のポジションで気を取られたのもあり、△4五同銀が疑問。
ここは当初の予定通り、△6四銀を決行するところでした。

上図以下
△5六歩▲同 銀 △6四桂▲7二銀
△6二金▲6三歩 △5二金▲4四歩
△6四桂では△7六歩から桂打ちを考えていたのですが、それでは浮き飛車がたたってしまいます。
本譜の控えの桂は先手の読みを外したようで、▲7二銀が変調。
▲4四歩では▲6一銀成のつもりだったようですが、△6三金で問題ありません。

上図以下
△4四同銀▲7五歩 △7六歩 ▲同 銀
△8八歩 ▲7七桂 △6六歩 ▲同 金
△8八歩は先手陣を崩す常套手段。
△6六歩も手筋で、狙っていた手がありました。

上図以下
△3五銀 ▲同 角 △6六角▲6七銀左
△7七角成 ▲同 金 △3五歩▲6一銀不成
△3五銀の歩頭銀が絶好。
△6六角の飛び出しが刺さります。
▲6七銀左と取られそうだった銀を逃げながら角に当てますが、△7七角成~△3五歩が調子のいい手順となります。

上図以下
△5一金▲2二歩 △3九角▲5八飛
△8五桂▲7八金 △6一金▲7三角
△5一金では△4二金右も考えましたが、▲6二歩成が気になりました。
また、手抜きで攻め合いも読みましたが、△5二銀成で玉がむきだしになってしまうので危険と判断しました。
△6一金は角打ちの備えのつもりでしたが、それでも▲7三角と打たれたのは盲点でした。

上図以下
△5六桂▲8八玉 △4四飛 ▲4六歩
△6九銀▲2一歩成 △5八銀不成▲5三桂
△4二玉▲6一桂成 △7七銀 ▲同 金
△同桂成▲同 玉 △6七銀成
まで106手で後手の勝ち
飛車取りを気にせず△5六桂と踏み込めたのが勝着。
これが▲8九金以下の詰めろになっているのが大きかったです。
最後は△7七銀から先手玉を詰まして勝つことができました。

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