【横歩取り】青野流対△4一玉+△6二銀型①

上図は△4一玉・△4二銀・△2二歩の構えから△6二銀と指したところ。
△2二歩を事前に打っておく手自体が近代的な発想ですので、ここ数年で出てきた形となります。
棋書としても、令和3年2月に出された上村本が初出となります。 
横歩取り 後手番の逆襲 (マイナビ将棋BOOKS)

△6二銀で△7二銀なら、「飯島流」と呼ばれる形となります。
本譜は玉に近いほうへ銀を上がりましたが、その分8筋方面の攻めに弱い側面があります。
先手としては、弱点を上手く突いて攻めをつなげたいところです。

△6二銀以下
▲8二歩 △同 飛▲8三歩 △同 飛
▲8四歩 △8二飛▲3三角成


▲8二歩は最も直接的に△6二銀型をとがめにいった手。
他にも▲8七歩や▲9六歩、▲2四飛等が考えられるところでした。

先手は持ち歩をすべて使って飛車を押さえ込み、▲3三角成と駒を補充してどんどん踏み込んでいきます。

▲3三角成以下
△同 銀▲同飛成 △同 桂 ▲8三銀
△7一銀▲8二銀成△同 銀 ▲5六角


△3三同銀では△同桂も考えられるところ。

本譜は飛車切りから▲8三銀が厳しい攻め。

後手は△7一銀と飛車の横利きを通して飛車取りを催促しますが、▲5六角が好打となります。

▲5六角以下
△7一銀 ▲8三歩成 △4四角 ▲9二と
△同 香 ▲同角成  △9九角成▲8一馬(結果図)


上図で△7二金には▲8三歩成から角を切って▲7一飛が厳しい。
代えて△7二銀打なら▲3五歩と逆サイドから斬り込むのが柔軟な構想となります。

△7一銀は当たりをかわした手ですが、それでも▲8三歩成がうるさい。

△4四角から攻め合いになりますが、結果図は先手優勢。
先手は次に▲9一飛や▲4五桂打、▲7七桂と多様が攻めが見込めます。

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