※本記事は囲碁9路盤中国ルール・コミ7目をベースとした研究となります。
日本ルールやコミ6目半等の場合は結論が変わる可能性があることをご了承ください。
基本図
黒5と一直線に黒石を並べるのも時折打たれる手法。
しかし、この手は白勝ちの公算が高いとみています。
というのも、白6の9路盤特有の打ち込みがこの局面では絶好だからです。
右辺の凌ぎ
例をあげだすとキリがありませんが、白は8か11の三々どちらかを見合いにして生き形を形成することができます。
上図も白10で11も有力ですし、白12では20ツケもあって凌ぎに困りません。
黒7と狭めかたを変えても、白は2線に白石を運んでいって手になります。
黒7カケで迫っても、白18までキレイな二眼生きで凌げています。
黒7ツケはドキッとする手ですが、白12ナラビが冷静でこれも凌ぎ形。
いろいろみていきましたが、黒は右辺に手をかけても攻めきることができません。
左辺の凌ぎ
右辺がダメなら左辺はどうか?
まず黒7の下ツケは、白8ナラビが妙手。
次にAとBの見合いで黒は困っています。
黒7スベリは次に9をみた狙いのある手ですが、構わず白8が成立します。
白16まで生きれば白が打てる形勢です。
最後に黒7~9をみましょう。
単に黒9でも白は8と凌ぎます。
黒11では単に13と動き出すのも考えられますが、本譜も進行になった際に白18のところで21キリや22が可能となります。
黒は工夫を凝らしてから左辺をえぐってきたわけですが、左辺を捨て石にして右辺を飲み込んだ白に分があります。
いずれの変化も黒は十分な戦果をあげられず、白持ちの碁形といっていいでしょう。