【9路研究】対天元・白二間トビ 第5型

※本記事は囲碁9路盤中国ルール・コミ7目をベースとした研究となります。
 日本ルールやコミ6目半等の場合は結論が変わる可能性があることをご了承ください。

基本図

黒5は左辺へ圧力をかけつつ大きく囲おうとした手。
スケールの大きな一手で、時折打たれることがあります。は

白6でAは打ち込みの常套手段なのですが、黒はBと利かしてからCと下辺を大きく囲う手を有力で難しくしてしまいます。

本譜は黒Bに白Dのノゾキを用意しており、この時に7六の白石のすわりがいいという算段です。

第1図

黒は7と狭めて白石を攻めたいところ。

白は8の強手が有力。
黒9ではAとBが考えられます。
順にみていきましょう。

変化A

黒9には白10と断点を作ってから白12サガリが冷静。

黒は白Aのキリを気にしながら打たなければならず、白18まで進むと白勝勢といってもいいでしょう。

変化B

黒9とさえぎるのが自然なところ。

白は10の下ツケがサバキの筋。
続いて白12で13と打つのも考えられますが、右上で生きにいくと黒に下辺大きく囲われてしまうのが嫌なところです。

白14コスミは下辺黒一子を飲み込む手もみた攻防兼備の手。
黒も15と攻めながら黒石を強化してきます。

黒17ではaとbが考えられます。

a変化

黒17と白のノゾキを手抜くのは、当然ながら白18が厳しい一着。

黒は右上で生きることはできますが、白にも生きられては地合で勝てる見込みはなく白勝勢です。

b変化

黒17ツギは自然な応手。
白は18サガリと堅実に生きるのが有力です。

黒21~23は白24とアキ三角を作らせる手筋。
しかし、白26まで生きられては白優勢です。

以下、黒Aは白飲み込んで十分ですし、黒Bの打ち込みには白はAでもCグズミでも白は凌げています。

総じて、この碁形は白が打てるとみていいでしょう。

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